ふと気づくと、愛猫がテレビをじっと見つめている姿を目にしたことがあるのではないでしょうか。すべての猫がテレビ好きという訳ではないようですが、特定の番組やシーンを好んで見る猫は珍しくないようです。
また、テレビ好きの猫が多い理由としては、猫の動体視力の良さとテレビ映像の仕組みが関係しているといわれています。テレビ映像は1秒間に30枚の静止画を流していますが、人間の目では1秒間に10枚ほどしか認識できないため、本来静止画であるものがなめらかな映像として見えています。
一方で、猫の動体視力は人間の4倍ともいわれており、1秒間に約40枚もの静止画を認識できることになります。そのため、猫にとってはテレビ映像がカクカクした不思議なものに見えているようで、ついつい見入ってしまうのかもしれません。
では、猫がじーっと「テレビ」を見るときの心理とは、一体どのようなものなのでしょうか。今回は、ついテレビに見入ってしまう猫の気持ちについて解説します。
1.獲物が動いているように見えて気になる
さまざまなテレビ番組の中でも、特に猫が好んでみるといわれているのが、天気予報番組やスポーツ番組、鳥などの動物が登場する動物番組です。
これらの番組の共通点は、画面上で『小さなものが動いている』ということです。
天気予報のポインターや指示棒、スポーツ番組のボール、動物番組で映し出される小動物などが不規則に動いているのを目にして、獲物が動いているように見えて気になっているのかもしれません。
猫によっては、画面の中の獲物を夢中になって追いかけて、テレビの後ろまで探し続けることもあるようです!
2.音が気になる
猫は元々あまり視力が良くありませんが、その分聴力が優れているため、音には敏感に反応します。
鳥のさえずりやガサガサした音などはもちろん、突然の大きな音や金属音のような猫が苦手とされる音もテレビからは聞こえることがあります。
そのような音がすると、猫は音がした方に目を向けて獲物や原因を探しますが、いくら探しても見つからないため、結果的にテレビをじっと見つめているのかもしれません。
3.テレビ自体が気になる
テレビがブラウン管だった時代には、猫はよくテレビの上でくつろいでいたそうです。テレビの上はあたたかいため、猫にとっては絶好の寝床だったのですね。
その名残りで、薄型テレビになった今もテレビの上に乗ろうと踏ん張る猫もいるようです。しかし、テレビが倒れるととても危ないので、そっと注意してあげてください。
また、テレビを消しているときでも猫がテレビを見つめている、ということもあるかもしれません。その場合は、黒い画面に映る自分の姿を見ている可能性が高いようです。
それが自分だと認識しているかどうかはわかりませんが、画面に映る自分の姿や反射している動くものに興味を持っていると考えられます。
まとめ
今回は、猫がじーっと「テレビ」を見るときの心理について、猫の習性も含めてご紹介しました。
テレビは、映像と音の両面で、または電源が落とされている時でさえ、猫の好奇心を刺激するようですね!
スポーツ番組や獲物となる小動物の番組では特に、実際にテレビを向かって猫パンチをしたり、追いかけたりすることもしばしばあるようです。
猫と暮らす飼い主さんであればあるあるな光景かもしれませんが、くれぐれもテレビを壊してしまわないように注意してあげてくださいね。