猫の繁殖期と言われる時期
猫の繁殖期の時期
猫の繁殖期は、2月~8月頃、ピークは2~4月、6~8月です。
外で生活する猫の繁殖期は1年におよそ2回あり、春と秋が出産シーズンとなります。しかし室内飼育の猫の繁殖期は、3回~4回発情することがあります。
これは、猫が繁殖期を迎える要因に「日の長さ」があるからなのです。日の長さが12時間ほどになると、メス猫が発情します。しかし室内飼育の猫は照明があるため、繁殖期が長くなったり、冬でもメスが発情することがあるのです。
夜でも照明で明るい繁華街などで生活をする猫も、同じように繁殖期が長くなる場合があります。
猫の繁殖期の周期
メス猫には繁殖期の周期として、発情周期というものがあります。発情前期、発情期、発情後期、発情休止期、というものが2週間から3週間の間にあらわれます。周期を一周すると1か月から2か月置いて、再び周期が再開するのです。
すべてのメス猫が、このような流れで発情するわけではなく、猫の年齢や周りにいる猫の性別、飼い猫か野良猫かなどで違いが出ることもあります。
オス猫は春の方が繁殖に適しているとも言われていますが、メス猫の発情がきっかけとなり発情するので、いつでも繁殖可能です。
猫が繁殖期になった時の特徴
メス猫の繁殖期の行動の特徴
- 地面、家具、飼い主などに体をこすりつける
- 鳴く回数が増える、大きな声で鳴く
- 下半身を上げる姿勢をとる
- 活発になる、外に出ようとする
- 食欲がなくなる
- スプレー、トイレが増える(トイレ以外の場所で排せつ)
- 陰部を舐める回数が増える
- オス猫に優しくなる
猫の繁殖期の行動でよく知られているのは、鳴き声ではないでしょうか。「うぉーん」と普段とは違い人間の赤ちゃんの泣き声にも似ている鳴き方で、とても大きく鳴きます。
メス猫がオス猫に「ここにいるよ」と、知らせるためなどの理由で鳴いているのです。スプレーも自分のニオイやフェロモンをオス猫に知らせるためにします。
オス猫の繁殖期の行動の特徴
- 落ち着きがなくなる
- 大きな声で鳴く
- 外に出ようとする
- 攻撃的になる
- スプレーする
オス猫も繁殖期になると大きな声で「うぉーん」と鳴きますが、これはメスが発情したときの鳴き声に応えるために鳴いています。お尻を高く上げて高い位置にスプレーすることで、体が大きいオス猫であることをアピールしています。
繁殖できる体への成長
メス猫は生後6か月~12か月ほどで初めての発情が訪れます。オスは生後9か月~12か月で体が交尾できるまでに成長します。春生まれか、夏生まれかなどによっても初めての発情の時期が変わったり、個体差による違いもあります。
猫が繁殖期になった時の対策
猫が繁殖期になると、夜に大きな声で鳴くのでうるさいと感じたり、室内でスプレーをされるとニオイや汚れで処理が大変になったり、繁殖期特有の行動は飼い主さんが困ってしまうこともあります。猫の繁殖期には以下のような対策があります。
猫の繁殖期にそなえて去勢手術、避妊手術
繁殖させる予定がないのであれば、去勢避妊手術を行います。猫にとって繁殖期に交尾できないことは、とても大きなストレスです。手術をすることで猫のストレスが減り、発情に関する行動なども落ち着きます。また、生殖器などの病気の予防にもなります。
手術をするには、体重や月齢が適している体でなければなりません。メス猫の場合、発情期に入ると手術中の出血が多くなることもあります。手術時期などを病院と相談しておきましょう。
手術以外の対策
異性の猫同士が接触しないようにします。室内で飼育している場合は、外に野良猫が来ることで、外へ出て行こうとするので脱走に注意しましょう。メス猫の対策として排卵を促す方法がありますが、慣れていないと体を傷つけてしまうことがあるので、行わない方がいいです。
繁殖期の行動は本能でもあるので、叱ったりしつけでやめさせることは不可能です。そのため、猫の行動に合わせて時期が過ぎるのを待つのが対策といえます。
例えば、スプレーはペットシーツなどで汚れを防ぐなどの対応をし、泣き声など夜の行動が目立つ場合は昼間の遊びや運動を多くして夜間は体を休めるようにすることなどが対策です。ただし、メス猫が甘えてくる場合、相手にすると発情が激しくなるためそっとしておきます。
まとめ
猫の繁殖期のピークは春と秋です。2月頃にはメス猫が発情期を迎え、特徴的な行動が多くなります。その行動やニオイに反応してオス猫も同じく繁殖期の行動をするようになるのです。
猫の繁殖期は、室内で生活をする猫と、外で生活をする猫、地域によってなど、色々な要因で時期がずれたり、長くなることもあります。発情していると特徴的な行動がみられますが、発情のタイミングを知るのは難しいでしょう。
繁殖期の行動のスプレーや鳴き声などで困ってしまうことがありますが、繁殖期に入る前にペットシーツで対策をするなど準備もできます。また、繁殖をしないのであれば、去勢避妊手術をした方が、猫のストレスや病気の予防という面で安心です。