猫が「偏食」になる5つの原因は?
1.好み
猫の好みは偏食が生じる大きな原因のひとつです。たとえば猫によってもチキンが好き、フィッシュが好きなど好みが分かれます。
これまでずっとチキンしか食べてなかったのに、なにかのきっかけでフィッシュを食べて好きになってしまうというケースもあるんですよ。
こうなってしまって厄介なのは、好みのフード以外はなかなか食べてもらえないこと。猫は食に敏感な動物なので、個体差はありますが、これまでのフードをまったく受け入れなくなることも珍しくありません。
2.健康状態
もし猫の健康が良好ではない場合、食欲の低下に伴い特定のフードを好むことがあります。たとえば口の中に病気ができたとすると、食べやすいウエットフードや香りの強いフードを食べたがるなど。
偏食のほかにも急に食べる量が減った・元気がないなど、いつもと違う様子があると、なにかしらの病気を患ってる可能性があります。早めに動物病院を受診しましょう。
3.ストレス
ストレスも猫が偏食になる原因です。猫にとってストレスとなるのは、引っ越しや新しい家族(人や猫その他の動物)が増える、外出すること、騒音などです。
猫はとてもデリケートな動物なのでストレスを感じやすく、偏食になったりご飯を食べなくなることが多々あります。しかし猫のストレスが解消されれば、通常のご飯も食べてくれるようになるでしょう。
4.フードの種類
フードの種類によっても猫は偏食になる可能性があります。たとえばフードの粒の大きさや形状・ニオイ・味のどれかひとつでも気に食わないものがあれば、拒否する猫もいます。
こうなると療法食に切り替えたいと思っても、猫に気に入ってもらえず、手こずってしまう飼い主さんも少なくありません!
5.加齢
加齢によって猫が偏食になるケースもあります。加齢になると味覚・嗅覚・噛む力も衰えてくるので、より香りの強いフードや柔らかいフードを好むように。
我が家の愛猫は12歳を過ぎたころから、ドライフードに香りの強いチキンパウチをトッピングしないと食べなくなりました。恐らく嗅覚が衰え、ニオイが分かりにくくなったためと思われます。
このように加齢とともに偏食になるのは珍しいことではなく、猫自身ライフステージに合ったフードを好むようになるのです。
猫の偏食を改善するには?
猫の偏食を改善する方法には、次のようなものがあります。ただし、猫の健康を疑う場合は早めに動物病院を受診して下さい。
段階的に食事を変更する
猫に食べてほしいフードがある場合は、猫が好むフードと混ぜて与えてみましょう。最初は猫の好きなフードの割合を多めにして、猫の様子を見つつ時間をかけて割合を逆転させていきます。
電子レンジでフードを温める
ドライフードでも電子レンジで温めると、とても香りが強くなります。とくにニオイに疎くなるシニア猫には高い効果が見られ、温めることで急にご飯を食べだす猫もいるほど。
ただし電子レンジを使うとその内部にも猫のフードのニオイが残るので、温めのタイミングは注意してください。
猫用食器を取り入れてみる
食器を変えるのも偏食を改善するのに効果的です。とくに猫用食器は高さがあるなど、猫が食べやすいような構造になっているのでおすすめ。食べやすくなることで、猫の食欲を促進させる効果が期待できます!
猫が食べやすい環境を整える
個体差もありますが、猫は他の動物に食事を邪魔される環境や騒音の空間を嫌います。苦手な場所での食事は、落ち着かず安心して食べることができません…。とくに環境が新しくなった場合は、猫の食事する空間にも気を使ってあげましょう。
猫の偏食による健康トラブルは?
猫の偏食が続くと次のような健康トラブルのリスクがあります。
栄養不足
猫が偏食を続けると、必要な栄養素を摂取できなくなる危険があります。もし栄養不足が生じると骨の健康・皮膚や被毛の状態だけでなく、病気を誘発し、生命活動そのものに影響が出てしまいます。
体重減少/体重増加
特定の食べ物だけを好んで食べる場合、必要なエネルギーが摂取できず、体重が減少する可能性が…。逆に、特定の食べ物だけを好んで食べすぎることで肥満のリスクも生じます。
消化器疾患
栄養バランスが整った食事をしない場合、消化器官にも影響をあたえ消化不良・嘔吐・下痢などが起こることがあります。
免疫機能の低下
猫の偏食による栄養不足やストレスによって免疫機能が低下すると、感染症や疾患に対する耐性が低下し、病気にかかりやすくなります。
以上のようなトラブルは栄養バランスが乱れた偏食が続くほど、深刻になります。そのため飼い主は猫の偏食を改善するように努め、もし体に変化がある場合は獣医師に相談しましょう。
まとめ
猫が偏食になってしまう原因はさまざまですが、それが続くと健康トラブルを生じる可能性があります。もし愛猫が栄養バランスが取れないような偏食をするなら、今回紹介した対処法を実践してみてください。
しかしそれでも偏食が治らない場合は、獣医師やペット栄養アドバイザーなどの専門家にアドバイスをもらってみるのも良いですよ。