幼さを感じさせる見た目だから
猫の外見には丸みのある体型やサラサラふわふわの被毛、柔らかそうな肉球などたくさんの魅力が詰まっています。
猫の顔や見た目は赤ちゃんや幼児に通じるものがあり、人間の母性本能や庇護(ひご)欲をかき立てることで「守りたい」「かわいい」という気持ちを呼び起こすのです。
幼さを感じさせる外見の特徴は『ベビースキーマ』と呼ばれ、
- むちっとした頬
- 太くて短い足
- 顔の下半分にある大きな目
- 小さなあご
- 中心に寄った顔のパーツ
などが当てはまります。
人間は成長に伴って顔の印象や体に変化がありますが、猫は大人になってもあどけない雰囲気をまとったままなので、いつ見てもかわいく思えるし、お世話をしたくなるのです。
特に意識せずとも猫をかわいいと思うのは本能からくるものなんですね。
仕草に愛嬌があるから
猫が行う仕草には色々な意味合いがありますが、飼い主への愛情表現であったり感情を伝えたかったりと、猫なりに意思疎通をしようとしてくれているのです。
そういった懸命な姿に愛おしさを感じて「かわいい」「大切にしたい」という気持ちになります。
飼い主に対してスリスリする、ヘソ天状態で寝る、顔を前足で拭う、しっぽを振る、毛布や布団にふみふみするなどの仕草が特に「かわいい」と思われるようです。
また、特に意図がなさそうな仕草であっても、自由奔放に振る舞う姿は愛嬌があって見ていて飽きません。
寝ている飼い主のもとに来て添い寝をしようとしたりするなど、甘えてくる様子も愛らしさを感じさせます。
高めの鳴き声が愛らしいから
猫の「ニャー」「ゴロゴロ」という鳴き声もまた人間の心を掴む要素のひとつです。
猫の発する鳴き声は人間の赤ちゃんと似ているのですが、猫が人と歩んできた歴史の中で、人間が愛らしい・心地よいと思うような高めの声に変化していったと言われています。
人間の赤ちゃんが泣くことで親とコミュニケーションを取るように、猫もさまざまな要求や気持ちを伝えるために鳴き声を使うようになったのです。
猫は子猫から母猫に対しては鳴きますが、基本的に成猫同士になると声以外の方法で意思の疎通を行います。
声を使ってコミュニケーションをはかるというのは家猫ならではの特徴で、かわいらしい鳴き声を聞けるのはいわば飼い主の特権と言えるでしょう。
まとめ
猫を「かわいい」と思う気持ちが生まれる背景には、
- 大きな瞳や太くて短い足など幼さを感じさせる見た目
- 甘えてくる時やふとした瞬間に見せる仕草
- 赤ちゃんの声に似た高めの鳴き声
といったポイントが関係していると考えられます。
猫が生まれ持ったものだけでなく、猫が進化していく過程で人間と関係を築くために備わったものもあり、それらを無意識(かは分かりませんが…)にうまく活用して生き抜いているのです。
何はともあれ、猫は理屈抜きで人間の脳に「かわいい」と反応させてしまうすごい生き物であることは間違いないですね!