1.ロシアンブルー
ブルーの猫種といえば、名称にブルーがつく「ロシアンブルー」が有名です。
ロシアンブルーは、ビロードのような毛並みで高貴な雰囲気をもつ猫。一般的に各猫種には複数のカラーが存在しますが、ロシアンブルーとして公式に認められているのはブルーのみだそうですよ。
ロシアンブルーは一説によると、ロシア皇帝にも寵愛されていたという猫です。それはきっと、ラグジュアリーな見た目だけでなく、性格や習性ももとめられてのことかもしれません。
ロシアンブルーは、頭がよくて人とのコミュニケーションもとれるほか、犬に近い性格といわれています。忠誠心があり、大きな声で鳴かないなど、家族としてお迎えしやすい特徴をもちます。
その一方で「飼いにくい、なつかない」と言われることもありますが、それはストレスを溜めやすいという理由があるからです。環境が整っていれば、本来は飼いやすい猫なのです。
2.シャルトリュー
ロシアンブルーほど知名度は高くありませんが、フランス生まれの「シャルトリュー」も、ブルー(グレー)のみに限られた猫種です。
短毛種でありながらも、そのビロードのような艶感とウールのようなふわふわの毛質がとても優雅です。シャルル・ド・ゴール元フランス大統領のペットとして選ばれていたように、「フランスの宝」という異名もあります。
シャルトリューは頭や顔のフォルムが丸めで、頬もふっくらしています。だまっていてもニッコリ微笑んでいるように見えることから「フランスの笑う猫」と呼ばれることも。
性格は温和で、争いごとを嫌います。従順なので飼い主になつきつつ、嫉妬心は少ないため多頭飼いにも向いています。鳴き声も小さく賢いので、しつけもしやすいとされています。
3.コラット
コラットは、銀灰色の光沢のあるブルー。前述した猫種と一緒で、ブルーグレー一色の猫種です。顔がハート型なのが特徴で、そのフォルムから「幸福をもたらす猫」として知られています。
原産国はタイで、500年も前からの純血種と考えられています。理由は、コラットの姿が歴史的な書物や絵画などに確認できるから。コラットの美しい姿は、人の手によってつくられたものではなく、自然のなかで生まれたそのままのものとされています。
コラットの性格は、とても落ち着きがある反面、遊びも大好きです。比較的よくおしゃべりする猫で、家族に大きな声で話しかけてくることもあります。忠誠心もあり社交性も高いため、子供のいる家庭でも上手に暮らせるタイプの猫でしょう。
まとめ
ご紹介したブルーの被毛をもつ「ロシアンブルー」「シャルトリュー」、「コラット」。この3つの猫種はどれも1種につきブルー(グレー)一色で、猫界で「ブルー御三家」とも呼ばれています。
なお、ブルー御三家の他にも、被毛がグレーの色味を持つ猫は存在します。
ロシアンブルーに共通点が多いのが「ネベロング」です。ネベロングもまたブルーの被毛をもち、優雅なロングヘアがシルクのように美しい猫。日本ではあまりメジャーではありませんが、「長毛のロシアンブルー」や「猫界の貴族」などといわれることもあり、海外では人気があります。
またシャルトリューに似ている「ブリティッシュブルー」もブルーの被毛があります。実は現代に生きるシシャルトリューは、ブリティッシュブルーの血が混ざっている猫種。第2次世界大戦の背景で絶滅しかけたシャルトリューを、ブリティッシュブルーやペルシャとかけあわせ、猫種をつないだのです。
どの種類も青銀の光沢をもつブルー(グレー)の被毛はとても気品がありますね。パッと見た感じは似ていますが、顔の形や体つきなど、それぞれ特徴があるのでよくチェックしてみてくださいね。