猫に多い「夜間の救急症状」5つ 冷静に対応するためのポイントも

猫に多い「夜間の救急症状」5つ 冷静に対応するためのポイントも

かかりつけの動物病院の診察時間外であっても、猫の体調が悪くなってしまうことがあります。猫に多い夜間の救急症状や、もしものときに慌てず冷静に対応するためにできることをご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫に多い「夜間の救急症状」

食器の横で目を閉じている猫

猫と一緒に暮らし始めたばかりの時、夜間に急に猫の体調が悪くなると、初心者飼い主さんはとても冷静ではいられなくなるかもしれません。

具体的にどのような症状が起こりえるのか、いざという時に慌てないように学んでおきましょう。

1.誤飲・誤食

おもちゃ、玉ねぎ、チョコレート、薬などを食べてしまうと、お腹の中で詰まったり、中毒を起こしたりするので、すぐに動物病院を受診する必要があります。

誤飲・誤食してからすぐに受診することができれば、食べたものを吐き出させる処置ができ、重症にならずに済む場合があります。

2.嘔吐・下痢

1~2回の嘔吐や下痢で、猫が元気ならあまり心配はいりませんが、回数が多く、ぐったりしている場合は早めの治療が必要です。

特に子猫は体が小さくて体力がないため、嘔吐や下痢が続くと体が弱ってしまいます。

3.おしっこが出ない

尿道がふさがりおしっこが出なくなってしまうと、尿毒症になり猫の命に関わります。

特にオス猫でこの症状が起こりやすいです。トイレでの様子など症状に気がついたら、できるだけ早く受診する必要があります。

4.けいれん、発作が止まらない

ぴくっぴくっと足が動く状態が5分以上続く、激しい発作、呼吸が荒いなどの症状があるときは、夜間診療している動物病院に電話をしましょう。

脳の病気、肝臓病、急性腎障害、中毒などが考えられます。

5.呼吸が苦しそう

呼吸の回数が多い、肩を動かして呼吸している、鼻をヒクヒクさせて呼吸している、口を開けて呼吸しているのは、猫が呼吸が苦しいときです。

猫風邪、喘息、心臓病、ケガ、熱中症などが原因で呼吸が苦しくなることがあります。この症状の場合、すぐに受診が必要です。

冷静に対応するためのポイント

聴診器を当てられる猫

いくら動物病院で救急対応をしてもらえる場合でも、飼い主さんがきちんと冷静に症状や状況の説明ができないと、正しい診察を受けられなくなってしまいます。

そこでここからは、いざという時に冷静に対応するためのポイントについて解説します。

夜間診療してる動物病院を事前に調べておく

かかりつけの動物病院が夜間診療をしていなければ、そのかかりつけ病院で夜間診療をしている近所の動物病院を教えていただきましょう。

また最近では、インターネットで夜間診療している最寄りの動物病院を簡単に検索することも可能ですので、2~3件は確認しておきましょう。

もし自宅から近い場所に夜間診療している動物病院がなくても、電話で指示をもらったり往診してもらうことも可能な場合もありますし、どうしても動物病院で処置が必要な場合には遠くても行く必要があるからです。

愛猫の今の症状を確認、診察で正しく説明できるようにしておく

愛猫に、今どのような症状がみられるのかを確認します。

排泄物、嘔吐物、誤飲・誤食したものがあれば持参します。持っていけない場合、スマートフォンなどで写真を撮っておきましょう。

発作やけいれん、呼吸が苦しそうなどの様子があれば、動画を撮影しておきましょう。受診したときに一見症状が治まっているように見えても、動画があることで症状を伝えやすくなります。

夜間診療の動物病院に電話をする

愛猫の症状を冷静に確認できたら、夜間診療をしている動物病院に電話をして、症状を伝えて受診が必要かの相談をしましょう。

受診が必要となったら、猫に負担をかけないようにキャリーに入れて移動をします。

かかりつけではない動物病院を受診する場合は、病歴や今飲んでいる薬、今までの検査の結果などがわかるものを一緒に持参しましょう。

まとめ

診察される猫

夜間に起こるかもしれない猫の救急症状には、誤飲・誤食、尿道閉塞、けいれん、呼吸が苦しい、などがあります。

慌てずに対処するためには、夜間診療している動物病院を事前に調べておいたり、現時点での症状を記録したりすることが大切です。

受診するべきか困ったら、まずは臆することなく動物病院に電話をして相談をしましょう。

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