1.外出準備の「行動」を覚えている
猫は自由気ままに見えますが、意外と飼い主さんの行動をよく見ています。そして、飼い主さんが行く場所や手にするものを見て、次の行動を判断。たとえば「キッチンに行く=おやつをもらえるかもしれない」「収納の扉を開ける=掃除機を出すかもしれない」など、猫なりに把握しているのです。
そんな飼い主さんの行動には、外出の準備をするときも、ある程度のパターンがあります。歯磨きをする人もいれば、収納からカバンを取り出す人、財布や家の鍵を準備するなど、外出時の必須アイテムは多岐にわたりますよね。
猫は飼い主さんが外出準備をするときの動きや持ち物を覚えていて、視覚によって察知できます。
2.出かける前の「音」を記憶している
猫の五感で最も優れているのは「聴力」です。実は猫の視力は低く、人間の視力に換算すると0.2~0.3程度の視力しかない、とされています。そのため、猫は飼い主さんの行動を「音」だけで判断しているのです。
しかも猫の耳は、小さい音を拾えるだけでなく、幅広い音域が聞こえるのも特徴。「可聴域」が広いため、微妙の音の変化を聞き分けることができるのです。
たとえば、スナック菓子の袋の音には反応しないのに、ドライフードを開ける音を聞くと駆け寄ってくるということはないでしょうか。これは、似たような「ガサガサ」という音でも、「嬉しい音(フード)」と「興味のない音(猫は好まないもの)」を、きちんと耳で判断出来ている証拠です。
このように、猫は飼い主さんが出かける支度をしているときの音も認識していると考えられます。
猫は家族の足音も聞き分ける動物です。足音の様子だけで飼い主さんの外出を察知している可能性も、じゅうぶんあると考えられます。
3.外出時の「ニオイ」で判断する
猫の嗅覚は、犬にはおよばないものの、人間の数十万倍も長けています。そんな猫の鼻は、ただニオイを嗅ぐだけではなく、温度計の機能や安全確認など、さまざまな役割をもっているのです。
当然、外出前にハンドクリームやヘアクリームなどをつける習慣のある飼い主さんの場合、そのニオイでも猫は察知してしまいます。(飼い主さんはそろそろ出かけるから、自分は留守番だニャ…)と感じているようです。
ちなみに、飼い主さんが帰宅したときにも、猫の嗅覚はフル活動します。嗅ぎなれないニオイやいつもと違うニオイを感じると、猫は自分の体をこすりつけてニオイの上書きをするのです。
まとめ
このように、猫は目で見るもの、聞こえる音、嗅いだニオイで、飼い主さんのルーティーンを把握できるようです。
しかし、猫は「飼い主のことを3日で忘れる」とのいわれがあり、本当に飼い主さんの「外出モード」を記憶しているのかには疑問が残りますよね。
実は、猫は記憶力に優れた動物なので、飼い主さんの行動を覚える能力はあるのです。ただし、『興味がないことは30秒も覚えられない』という説もあります。
もし、飼い主さんの行動を猫が覚えていないようなら、そこまで関心を持たれていないという可能性も。もっと深い関係性が築けるように頑張りたいところですね。