猫の食器、清潔に保つために知りたい正しい洗い方5選 人間用の洗剤はNG?

猫の食器、清潔に保つために知りたい正しい洗い方5選 人間用の洗剤はNG?

「猫の食器を人間用の洗剤で洗ってもいいのかな」「食器のヌメヌメが取れないんだけど大丈夫?」そんなお悩みを抱えていませんか?今回は猫の食器を安全に、そして清潔に使うための洗い方を詳しく紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.人間用の洗剤は危険?

食器用洗剤

人間用の洗剤はしっかりとすすげば使用しても問題はありませんが、積極的にはおすすめはしません。

人間用の洗剤には、レモン、シトラス、ライムなどのさわやかな柑橘系の香りがついているものが多く、猫は柑橘系の香りが大嫌いなのです。しかも猫の嗅覚は人間の1万〜10万倍と言われています。

また洗剤によってはアロマ成分(精油)が配合されているものもあります。アロマは種類にもよりますが、猫にとっては中毒成分です。成分のなかに「天然成分配合」や「天然精油配合」という記載があったら注意しましょう。

人間用の洗剤を使うときは無香料のものを選び、しっかりとすすぐようにしましょう。できれば猫専用の洗剤を使うと安心です。

2.食器は食事のたびに洗う

洗い物をする猫

人間の食器は毎回洗うのに、猫の食器は気が向いたときだけになっていませんか?猫の食器も人間の食器と同じように食べた後は、毎回洗うようにしましょう。

ドライフードを食べた後の食器はあまり汚れているようには見えないかもしれませんが、唾液が付着すると雑菌が繁殖しやすくなります。つまり見た目がきれいなだけで実は雑菌だらけ、ものすごく不衛生な状態になっている可能性があるのです。

また食器に残っている油汚れの酸化や、食べカスの腐敗も心配ですよね。

3.猫と人間のスポンジはわける

食器洗い用のスポンジ

猫と人間の食器を洗うスポンジは別々のものを使うようにしましょう。

スポンジの共有で感染が起きることはまれだと言われていますが、人間と猫の両方に感染する病気(人畜共通感染症)にかかるリスクは否定できません。猫の口のなかには人間にはいない常在菌もいますので注意するに越したことはないでしょう。

また人間用の洗剤の成分が残っている場合もあり注意が必要です。

最近は洗剤いらずの猫専用スポンジもあります。愛猫用に検討してみてはいかがでしょうか?

4.週に1回は煮沸消毒をおこなう

煮沸消毒

猫の食器は素材によって傷つきやすかったり、雑菌が繁殖しやすかったりします。洗剤で洗っただけでは、雑菌が残ってしまうこともありえます。猫の食器を衛生的に使うためにも週に1回は煮沸消毒をおこなうようにしましょう。

深めの鍋に食器が完全に浸るくらいの水を入れて沸騰させます。沸騰状態をキープしてグツグツと10分ほど煮沸消毒をします。消毒後は、そのままの状態で冷めるのを待って食器を取り出してください。

5.猫用食器のヌメヌメをしっかり落とす

クエン酸

猫の食器がヌメヌメしているなと感じたことはないでしょうか?ぬめりの正体は、雑菌の集まりで「バイオフィルム」と呼ばれています。バイオフィルムは人間用の洗剤で普通に洗っても簡単には落とせません。

食器のぬめりは以下の方法ですっきり落とすことができます。

  • 猫専用の食器洗い洗剤を使う
  • 猫専用のスポンジを使う
  • クエン酸で洗う
  • 熱湯消毒をする

バイオフィルムはアルカリ性なので、酸性のクエン酸もしくは猫用の洗剤を使用するとぬめりをしっかりと落とすことができます。

粉末のクエン酸を使用する場合は、クエン酸小さじ1に対して水200mlで溶いて使用します。スプレーで吹きつける方法が簡単です。

まとめ

キッチンにいる猫

猫の食器を洗う際には人間用の洗剤も使うこともできますが、しつこいヌメヌメが気になる場合は猫用の洗剤やクエン酸などのほうが効果が高くおすすめです。

もし人間用の洗剤を使用する場合は、精油などの猫に有害とされる成分が入っているものは避け、しっかりとすすぐようにしてください。

愛猫においしくご飯を食べてもらうため、また愛猫の健康を守るためにも、食べたらすぐに洗う、定期的に消毒をおこなうといった衛生面での注意も怠らないようにしましょう。

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