1.分離不安
猫と一緒にいすぎるデメリットとして、まず挙げられるのは分離不安です。
分離不安とは、ペットが精神的に飼い主に対して依存してしまう状態です。重度になると、飼い主が見えなくなるだけで強い不安を感じ問題行動を引き起こしてしまいます。猫の場合は、ストレスを感じてしまい、大声で鳴き回ってしまうことも。
本来は犬に多くみられていた分離不安ですが、近年では在宅ワークが増え、飼い主が家にいる時間が長くなったことで猫にも多く発生するようになりました。
猫が分離不安を起こしてしまうと、飼い主の存在に対して過剰に依存してしまう状態に陥ってしまいます。結果的に飼い主にとっても猫にとっても好ましくない状態となってしまいます。
猫の分離不安に気付いたら、すみやかに適切な対策を講じましょう。
2.作業の妨害
分離不安以外にも、猫と一緒にいることで生じる弊害は存在します。それは作業の妨害です。
新聞や雑誌を読んでいるときに目の前に座る・パソコン作業しているとキーボードを踏んでくるなど…。猫を飼っていると、そのような作業妨害に遭遇することが多々あります。
これは猫に悪意があるという訳ではなく、単に甘えているだけ。猫からすると、読者やパソコン作業の意味が分からないため飼い主が何か作業に集中していることに対しての不満の現れかもしれません。自分に目もくれないで別のことばかりやっているように思えるのです。甘えてきているだけであって、飼い主を困らせたい訳ではありません。
とはいえ、集中したいときに作業を妨害されてしまうのも困りものです。本当に集中したいときは、カフェなどに外出して作業されることをおすすめします。
3.飼い主側の依存
一緒にいることで弊害が生じるのは、実は猫だけではありません。飼い主側も猫に対して精神的に依存してしまうリスクがあります。
たとえば、猫が心配で外出は最低限にしなければと感じてしまったり、生活において何よりも猫のことを優先しすぎてしまうような傾向がある場合は注意が必要です。
もちろん、猫を大切にすることは尊いことですが、何事もバランスが大事。過度に依存しすぎることは、猫にとっても好ましい事態ではありません。飼い主側も猫との距離が近くなり過ぎないよう、距離感を意識することが大切です。
ありがた迷惑な存在にならないための対処法
分離不安などの弊害を回避するためには、猫と適切な距離感を保つことが重要です。しかし猫にとって、ありがた迷惑にならないような配慮をする必要があります。
具体的なポイントとしては、下記が挙げられます。
- 定期的に猫と離れる時間帯を作る
- 猫のおねだりには応え過ぎない
- 猫がひとりで安心して過ごせる居場所をつくる
すでに分離不安のような症状が見られる場合は、少しずつ飼い主と離れる訓練を行いましょう。
最初は数分程度の留守番からはじめ、様子見しながら少しずつ時間を伸ばしていくのがポイント。難しいと感じた際は、獣医師・動物行動診療医に相談してみるのもひとつの対策です。
そう簡単には解消できませんが、焦らず少しずつ猫との距離感を適切な状態に導いてあげましょう。
まとめ
かわいい猫とはいつも一緒にいたいと思う飼い主は多いですが、過剰になり過ぎるのはNG。猫を精神的に依存させてしまい、留守中に不安とストレスを感じさせてしまうことになります。
元々、猫は単独での活動を得意とした動物ですので、ひとりでお留守番することも可能です。
ひとりはかわいそうと感じてしまう方もいるかもしれませんが、猫のためにも精神的に自立させてあげましょう。