なぜ「捨て猫」は減らないのか?3つの身勝手な理由と、私達ができること

なぜ「捨て猫」は減らないのか?3つの身勝手な理由と、私達ができること

猫好きとしては、猫と暮らす人が増えるのはうれしいものです。しかし一方で、安易に猫と暮らしはじめ、手に負えないからと身勝手な理由で猫を捨てる人が後を絶ちません。人はなぜ身勝手に猫を捨てるのでしょうか?その理由と猫を飼う前にやるべことをまとめました。

1.思っていたのと違った

毛糸で遊ぶ猫

あなたは猫に対してどのようなイメージを持っていますか?

「猫は犬と比べて手がかからない」という声も少なからず聞かれます。ですが猫のほうが「犬よりも楽ちん」だと言い切ることはできません。猫には猫の大変さがあるからです。

猫は気まぐれな性格の持ち主で、高いところにもひょいひょいと登ります。夜中に走り回る、作業の邪魔をする、気に入らないと攻撃的になる、高い場所から物を落とすといった行動もあるあるです。

猫にも意思や気持ちがあるのですから、思いどおりにいかないのは当然のこと。そういった猫の自由さ、気ままさを許容できないようではいっしょに暮らすのは難しいでしょう。

しかし残念なことに、人によっては「思っていたのと違った」が我慢できずに、お世話が面倒になってしまう人が少なからずいるのです。

2.猫を飼えないところに引っ越すことになった

引っ越しの荷物と猫

猫の平均寿命は15年ほどと言われています。15年もあれば、就職や結婚などでライフスタイルが大きく変わり、引っ越しを余儀なくされることもあるでしょう。

近年、賃貸でもペットと暮らす人が増えてきたこともあり、ペット可の物件も増えてきました。しかしまだまだペット可物件は数が多くなく、猫と暮らせる物件はさらに少ないのが現状なのです。

そのため、いっしょに暮らせる物件が見つからないことを理由に猫を捨てていく人が後を絶ちません。

猫も家族の一員だと考えれば、これがどれほど異常なことかおわかりいただけるでしょう。

けれども、世の中には猫をモノとしてしか考えずに、家具や家電と同じように捨ててしまう人もいるのです。

3.病気やケガの看病や医療費が大変

マスクと猫

猫も生きているわけですから、人間と同じように病気になったり、ケガをしたりします。とくに高齢になれば病気になるリスクも高くなりますし、介護が必要になる場合もあるでしょう。

猫の介護も状況によっては付きっきりでのお世話が必要になることもあります。

猫も認知症を患えば夜中に徘徊して大きな声で鳴きつづけることも。安心して眠ることもできませんし、近所迷惑にならないか心配にもなってしまいます。

またペット保険があるとはいえ、高額な医療費が負担になる場合も少なくありません。

そのような状況に陥った結果、介護疲れや高額な医療費が負担になり、猫を見捨てるという悲しい選択をしてしまう飼い主さんもいると聞きます。

愛猫を捨て猫にしないために

段ボールの中の子猫

愛猫を捨て猫にしないためにできることは、猫について勉強することです。

猫を捨てる理由は人それぞれですが、どの理由にも根本には「こんなはずではなかった」があるように思います。

猫がいるとこんなに我慢が必要だなんて思わなかった、こんなにお金がかかるなんて思わなかった、部屋をこんなに壊されると思わなかった…。

このような「こんなはずでは」を避けるためには、事前にしっかりと猫について学ぶ必要があると思います。

さらに猫の飼育費用や医療費、介護が必要になったときのこと、最後まで責任を持ってお世話ができるのかを家族で話し合っておくことが大切です。

まとめ

おもちゃで遊ぶ子猫

猫を捨てる理由は捨て猫の数だけあるのでしょう。やむを得ない事情があって仕方なく、という場合もあるかもしれません。

だからと言って、命あるものを放り出す行為はやはり異常であり、許されるべきではありません。

ずっと人に飼われてきた猫がいきなり外の世界に放り出されて、その日のうちに獲物を捕らえられる可能性がどれほどあるか考えてみてください。

完全室内飼いの猫と野良猫の平均寿命の差がどれほどあるか調べてみてください。

野良猫を見て「猫は捨てられても元気に生きている」と言う人もいるかもしれません。

けれども捨てられて野良猫になる前に命を落とす猫もたくさんいます。あなたが見た野良猫は運よく生き延びられた一匹でしかないのです。

猫を飼うなら、最期の日まで愛情を持ってお世話をしましょう。

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