1.猫種としての傾向
猫の性格を決める要因としてまず挙げられるのが、猫種としての傾向です。
猫の性格は、猫種や毛並みによっても傾向が異なります。たとえば、大型猫のメインクーンは「穏やかな巨人」と称されるほど落ち着いていて優しい性格の個体が多いです。一方、アクティブな猫として知られているベンガル猫は、とてもワイルドな性格が多く、活発に活動する傾向にあります。
実際はその他の要素も絡むことで性格が決定しますが、品種も性格形成に大きな影響を与えます。
2.父親猫の性格
前述の猫種と似たような要因として、父親猫の性格も猫の性格を左右する要因として挙げられます。
最近の研究において、猫の性格はその父親にあたる個体の性格にる影響を受けることが報告されています。人懐っこい性格の猫であれば子どもの猫も友好的になりやすく、反対に警戒心が強めの親であれば、子猫も神経質な性格になりやすいそうです。
遺伝的な要素で猫の性格が決まるのは、人間の親子と似ていてなんとも面白い話ですね。
3.生まれ育った環境や経験
猫種・父親の性格というような先天的な要素以外に、後天的な条件によっても猫の性格は形成されます。
そのひとつが、生まれ育った環境です。劣悪で不衛生、いつ命の危険に晒されるかも分からない環境下では、当然猫の性格は警戒心が強くなりやすいです。野良猫たちが、なかなか人間に心を許さないのも、厳しい環境下で生き抜いてきたことが大きく影響しています。
また、環境以外にも、それまで猫が経験してきた出来事も性格に大きく関わってきます。たとえば、過去に人間から虐待や暴力を受けたことがある猫は、当然人間に対して強い敵意を抱き凶暴な性格を持つようになります。
逆にいえば、先天的な要素で神経質・警戒心が強めになりやすかったとしても、危険性が少なく住みやすい環境・心優しい飼い主さんの献身的なお世話によって人懐っこい性格が育まれる可能性もあります。
4.飼い主さんの愛情
上記でも少し述べましたが、飼い主さんの愛情を込めたお世話は猫の性格形成においてプラスの影響を与えます。
猫が嫌がることや怖いことをせず、自分のために献身的に尽くしてくれる飼い主さんの存在は、猫に安心感を与え、穏やかな性格形成を助けます。
まとめ
猫の性格形成には様々な要因が絡んできます。先天的な要素もありますが、飼い主さんの行動が影響を与えることも少なくありません。
とはいえ、猫の性格はそれぞれの個性でもあります。少し怖がり・元気すぎるなど猫によって様々ですが、そのような性格もその猫だけの大事な特徴です。
凶暴すぎるのは少し考えものですが、猫の性格は個性だと割り切り、できるだけ尊重してあげることも大切です。