猫には危険すぎる「秋の花」
暑さが落ち着き、散策に出かけやすくなる秋。可憐な花々に癒される方も多いのではないでしょうか。また、お部屋に飾って楽しまれる方もいらっしゃるでしょう。
猫もお花は大好きです。しかし猫の場合は、じゃれたり舐めたり食べてしまったりと、楽しみ方が人間とは異なります。そのため、猫にとって中毒症状を起こすような花には注意が必要なのです。
今回は、猫には危険すぎる「秋の花」を紹介いたします。合わせて誤食してしまった際の対処法についても解説していきます。
1.コスモス
コスモスに含まれる「セスキテルペン」や「ラクトン」という成分は、猫の体とは相性が悪く、中毒症状を引き起こします。
具体的には、誤食すると下痢や嘔吐などの消化器症状があらわれ、触れると皮膚炎になる恐れがあります。猫がいるご家庭では、室内にコスモスを持ち込まないように気をつけてください。
万が一愛猫が食べてしまった場合でも、無理やり吐かせようとするのは大変危険ですので絶対にやめてください。かかりつけの動物病院、もしくは夜間救急にその旨を伝えて指示を仰ぎましょう。
2.ヒガンバナ
どこかミステリアスで魅力的なヒガンバナ。「また会いましょう」という素敵な花言葉がある秋の花です。
このヒガンバナの球根には、「リコリン」という名の毒成分が含まれています。少量の摂取でも、消化器症状・よだれなどの症状があらわれます。多量摂取の場合は神経麻痺を引き起こし、死に至る可能性があります。
誤食してしまった場合は、やはり動物病院に電話をかけて事情を伝えるとスムーズです。その際にどの程度口にしたのか、愛猫の様子はどうかなどを説明してください。
もし可能であれば写真を取っておくと良いでしょう。愛猫自身に異変があれば動画を撮っておくと役立ちます。
3.シクラメン
カラーバリエーションが豊富なうえに、室内でも育てられるシクラメン。身近な存在で、親しみやすいお花ですよね。
そんなシクラメンも、葉・花・茎・根など全体的に毒性を秘めています。誤食すると、消化器症状・口内炎・胃腸炎・皮膚の炎症・痙攣などを引き起こす恐れがあります。
シクラメンを室内で育てたい場合は、猫が入らない部屋に置くようにしましょう。お庭やベランダでの栽培が可能でしたら、ガーデニングシクラメンを育てるという方法もあります。
また他の花と同様に、誤って食べてしまった時は動物病院に連絡して状況を伝えてください。
まとめ
今回は猫に危険すぎる「秋の花」をいくつか紹介いたしました。
基本的に、同じ科に属する花は同様に気をつけるようにしてください。例えば、コスモスであればキク科の植物です。
万が一のアクシデントが起きてしまった場合には、飼い主さんご自身が冷静になりましょう。無理に吐かせようとしたり、水を飲ませようとする行為は危険です。
まずはすみやかに動物病院に連絡し、どのタイミングで受診すべきか、必要なら応急処置があるかなどを確認してください。
愛猫が実際に食べた花の種類・部位・口に入れた量・愛猫の様子をメモしてから電話をかけると伝えやすいでしょう。既に何らかの異変がある時は、動画を撮っておくと診察時に役立ちます。
植物を猫のいる自宅へ持ち帰る際は、猫との相性を調べてからにする習慣をつけることをおすすめします。