猫が『骨折』してしまう原因4つ 事前にしておくと良い対策とは

猫が『骨折』してしまう原因4つ 事前にしておくと良い対策とは

猫を飼うとき注意したいのが「骨折」。高いところが大好きな動物である猫は、ちょっとしたトラブルで骨折という大ケガを負ってしまうことが多々あります。今回は猫の骨折に関して詳しく解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.転落

樹から降りる猫

猫の骨折原因として、最も多いのが転落事故です。猫はバランス感覚がいい動物で高いところから落ちても上手に着地できる、というようなイメージがありますがこれは誤りです。

むしろ、猫が落下・転落してしまう事故は多く、着地を失敗する可能性も高いです。猫は突発的なトラブルの対応が苦手なため不測の事態に対して即座に対応できず、そのまま転落してしまいます。

たとえ完全室内飼いであっても、転落事故のリスクはあります。家具やキャットタワーの上で遊んでいるとき、ベランダでのんびりしているときも何かの拍子に転落してしまう事例は少なくありません。「猿も木から落ちる」といいますが、これは猫にも通じます。猫が転落で骨折しないよう家庭環境を見直すことが重要です。

2.交通事故

車で眠る猫

外を出歩く猫に多い骨折原因として、もちろん交通事故が挙げられます。自動車やバイクなどにはねられることで骨折してしまうケースです。交通事故による骨折は、猫への負担が非常に大きく命を落とす要因となることも少なくありません。

交通事故に限らず、屋外には猫の命を脅かす危険が多く存在します。猫の飼育は室内飼育が基本。どうしても放し飼いしたいときは、猫がリスクに晒される危険性と問題を正しく理解したうえで判断しましょう。

3.ドアにはさまれる

ドアから入る猫

室内の骨折原因としては、ドアにはさまれて骨折してしまうケースも挙げられます。

いまいちピンとこない方も多いと思いますが、猫がそこにいると気付かずに人間が勢いよくドアを開け閉めしてしまい、事故に繋がるケースもなくはありません。

たとえ室内であっても、ちょっとしたことがキッカケで猫の骨折事故が発生してしまうリスクがあります。

室内すべてのことに気を配ることは至難の業ですが、少なくともドアの開閉に関しては、万が一猫がはさまれてもケガしないように、ゆっくりと行う習慣を身に付けることを推奨します。

4.病的骨折

診察を受ける猫

猫の骨折は外的・物理的要因による骨折が多いですが、病気が原因で発生することもあります。

骨折を伴う病気として、骨組織に発生した悪性腫瘍(ガン)が挙げられます。骨肉腫とも言われ、病的骨折を起こすこともあります。

ただ、猫の骨肉腫は犬よりも発症数が少なく、他組織への転移率も犬と比べると低いです。とはいえ、重篤な病気であることには変わりなく予後が悪くなりやすい傾向にあります。

猫の歩行に違和感を覚えたら、早い段階で動物病院を受診しましょう。

まとめ

病院で包帯を巻かれる猫

猫が骨折を引き起こす原因は意外と多いです。たとえ、室内飼育であっても決して無縁ではありません。

今回紹介した骨折の原因に関連して、以下の要因も猫の骨折に大きく関与するため注意が必要です。

  • 肥満
  • 老化
  • 栄養失調

特に、肥満と老化には注意が必要です。日頃から太り過ぎないよう飼い主さんが体重を管理し、猫が年老いてきたら段差にスロープを設置するなどの配慮をして、室内での骨折のリスクを下げてあげましょう。

この記事をキッカケに猫のまわりに骨折に繋がる要因がないか、チェックしてみてはいかがでしょうか。

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