1.叩く・殴るなどの暴力行為
猫を叩いたり殴ったりする暴力行為は、当然「虐待」に匹敵する絶対NG行為に該当します。動物虐待に抱くイメージとして、最も多い行為ですよね。猫に外傷を負わせる恐れがある行為をする、もしくはその行為をするよう指示をすると、虐待として扱われる可能性があります。
法律でも「みだりに殺したり傷つけた者」は5年以下の懲役または500万円以下の罰金に課せられる、と明記してあります。
猫のしつけ目的のために軽く叩く方もいらっしゃいますが、これも注意すべきポイントです。ケガを負う可能性が万に一つもないレベルなら、そこまで虐待として扱われる心配はありません。一方で、猫に負傷を負わせるレベルの暴力を振るっていると、厳しい処罰が科せられてしまいます。
そもそも猫に対して痛みを伴うしつけを行うことは、あまり効果的ではありません。犬や人間も同じで体罰は決して行うべきではありませんが、猫はより一層上記のようなしつけは有効と言えません。絶対に体罰を伴うしつけを行うのは避けましょう。
2.飼育放棄
猫への虐待は、暴力行為だけではありません。猫の食事や水を交換しないなど、お世話全般を放棄する行為も「虐待」として認定される可能性があります。専門用語では『ネグレクト』とも呼ばれる行為です。
猫のお世話は、当然飼い主の責任であり義務です。人間のお世話なしでは飼い猫達は生きていけません。そのため猫へのお世話を怠るということは、飼育放棄として見なされるのは当たり前といえます。一度猫を飼うと決めたのなら、最後までお世話はやり通しましょう。
3.猫のひげにイタズラする
意外と危険性が高いのが、猫のひげにイタズラをしてしまう行為です。
猫にとってひげとは、周囲の情報を察知したり平衡バランスを保つ機能を有していたりと、とても重要な役割を持つものです。いわば、猫が安全に暮らすためのセンサーのような存在です。
そんな猫のひげがかわいらしくて、ついついイジってしまう飼い主さんもいるでしょう。しかし、万が一、猫のひげを抜いたり切ったりしてしまったら、猫の生活に大きな支障が生じてしまいます。場合によっては「虐待」として判断される可能性もゼロではないでしょう。
猫のひげはデリケートな部位であることを理解し、イタズラなどは絶対に控えましょう。
4.必要な治療を施さない
猫があきらかに体調を崩していると分かっているにも関わらず、適切な治療を施さない場合も「虐待」として扱われる可能性があります。ケガを負っていたり目に見えて具合が悪そうなとき、動物病院に連れていってあげることも飼い主の義務です。
ただし、このあたりの線引きは曖昧で難しいのが正直なところ。完治する見込みがなく猫に負担をかけたくない、金銭や飼い主の病気などの物理的な事情から動物病院に通わせることができなくなった、など、第三者から見ても正当もしくは情状酌量にあたる理由である場合は虐待に含まれません。万が一ケガや病気に飼い主さんが気付かなかった場合も、虐待として扱われない可能性が高いでしょう。
問題なのは、ケガや病気があると分かっていてすぐに動物病院に連れていけば治る見込みがあり、動物病院に通わせられる状況であるにもかかわらず、それを放置し続ける行為。悪質な場合は、「ネグレクト」にあたる虐待として取り締まられるでしょう。
まとめ
猫をはじめ動物に対する虐待は、日本の刑法によって禁止されています。道徳的にも行ってはいけない愚行です。
飼い主さんの無意識な日常の行為も、愛猫に対しての「虐待」に発展してしまう恐れがゼロではありません。
今回の記事を参考に、猫に対して無意識に酷いことをしてしまっていないか、改めて振り返ってみてはいかがでしょうか。