1.病気にかかりやすくなる
鉄分には、免疫細胞を活発にする働きがあります。鉄分が不足するということは、免疫力の低下につながるのです。免疫力が低下すれば、細菌やウイルスに感染しやすくなり、そのため、病気にかかりやすくなってしまいます。
特に寒い時季は猫風邪にかかりやすく、治りにくい、あるいは治っても再発することがあります。
2.皮膚のトラブルが起きやすくなる
鉄分が不足すると、コラーゲンが生成されにくくなるため、皮膚や血管が弱くなり、皮膚トラブルや内出血を起こしやすくなります。
猫は体を被毛で覆われているのでわかりにくいですが、アザもできやすくなるのです。
さらに、コラーゲンが減少することで、骨折をしやすくなってしまいます。
3.粘膜機能が低下する
鉄分が不足すると、粘膜の機能が低下します。そのため口内炎を起こしやすくなったり、胃の粘膜に影響が及ぶことで胃炎を起こしたりするのです。
猫の口内炎は、人間のそれとは異なり、広い範囲に及び、痛みも強いので、ごはんが食べられなくなることがあります。一度かかるとなかなか治りにくいため、注意が必要です。
口臭やよだれが気になる、口の中が赤い、ごはんが食べにくそうなど、猫に口内炎の症状が見られたら動物病院を受診しましょう。
猫の鉄分不足の対処法
猫の食事に総合栄養食を適量与えていれば、栄養が偏るということはほとんどありません。しかし、一般食や手作りごはんの場合は栄養バランスを考えて与えないと、鉄分が不足することがあります。
また、総合栄養食を与えていても、ケガや出産、嘔吐や下痢など別の要因で鉄分を失うこともあります。
成長期や妊娠・授乳期にも鉄分が不足しがちです。成長期の猫に鉄分が不足すると、発育不良を起こすこともあります。母猫の鉄分が不足している場合は、子猫に影響が出てしまうこともあるのです。
なお、鉄分が豊富な食材で猫が食べられるものとして、赤身の肉やレバーがあります。食事にトッピングするなどして、鉄分を補ってあげましょう。ただし必ず加熱し、細かくしてから少量を与えて下さいね。
ほかにも、市販されているおやつやサプリメントでも、鉄分を補えるものがあります。
まとめ
猫が「鉄分不足」になると、様々な症状が見られます。鉄分が不足している場合は、いつもの食事にプラスして補ってあげましょう。
しかし、鉄分が重要だからといって、摂取し過ぎても弊害が生じてしまいます。
猫の健康に大切なのは、年齢や体調に合った栄養バランスのとれた食事を与えることです。鉄分不足に注意しながら、愛猫の健康に配慮してあげたいですね。