1.熱中症
猫も、人と同じように熱中症になります。風通しが悪くて暑い場所にいたり、水が飲めずに脱水状態になったりすると熱中症になりやすいです。猫の熱中症は5月頃から増え、7月8月がピークになります。
猫が熱中症になると、元気がなくなったり、よだれを流すようになったり、ぐったりすることがあります。また、開口呼吸やふらつき、けいれんの他にも意識が朦朧とするなどの症状が見られます。
命に関わる危険な状態になることもあります。
猫が熱中症になった場合、水で濡らしたタオルで体を包んで体温を下げましょう。同時に動物病院に連絡をして指示を仰ぎます。熱中症の症状があらわれてから、できるだけはやく動物病院で治療を受けるのが望ましいです。
室内が暑くなる時期は、エアコンをつける、カーテンを閉めて直射日光を避ける、猫用のひんやりグッズを使うなど熱中症にならないように環境を整えることがとても大事です。
2.腎臓病
腎臓が少しずつ萎縮し機能が落ちてゆく病気です。初期では症状はほとんどありませんが、検査で見つかることがあります。進行すると尿毒症や口内炎なども起きます。
腎臓は血液をろ過して尿を作るだけではなく、赤血球をつくるはたらきを促進するホルモン「エリスロポエチン」を作っています。腎臓病が進行するとその機能も落ちるため、ふらつき、粘膜が青白くなるなど貧血の症状が出るのです。
元気がない、ゆらゆらしている、口や目の粘膜が青白いなどの症状が見られる場合は動物病院に相談をしましょう。食事療法、鉄分補給、エリスロポエチンの薬などを使って治療をします。
3.特発性前庭障害
体のバランスを保つ前庭器官に障害が起こる病気で、原因は不明です。
吐き気や嘔吐、まっすぐに歩けなかったり、倒れて立てなくなるなどの症状のほか、眼球が揺れていたり頭を傾けていたり、明らかに食欲・元気が無くなっているなどの症状が見られます。
この病気の症状は急にあらわれますが、2~3週間で完治することが多いです。症状があらわれたら動物病院を受診しましょう。吐き気止めや消化管の運動を促進する薬が処方される場合があります。
自宅では、猫がゆらゆらして落下したり、倒れたりして怪我をしないように注意しましょう。口元にごはんをはこんであげるなど、食事介助が必要な場合もあります。
まとめ
猫がゆらゆらしていた場合、すぐに動物病院で処置が必要な病気の可能性があります。
猫がいつからゆらゆらしているのか、他の症状はあるのかなどを動物病院で伝えましょう。