猫が「誤飲・誤食」しやすいものTOP5
猫は繊細な動物ではありますが、興味を持ったもので遊んでいる時などに、うっかり「誤飲・誤食」してしまうことがあります。
そこで今回は、猫が誤飲・誤食しやすいもののTOP5をご紹介します。対策も一緒に確認しておいてくださいね。
1.ひも状のもの
猫が「ひも状のもの」を誤飲してしまうことは、意外と少なくありません。
猫は、トカゲなどの細長い形の動物を獲物として捕まえることがあるため、ひも状のものは狩猟本能を刺激して遊びたがります。
しかし、そのひも状のものを噛んだりくわえたりすると、猫のザラザラとした舌に引っかかり、喉の方に運ばれて飲み込んでしまうのです。
胃の中にある状態では無症状のことが多いですが、腸に進むとアコーディオン状に腸を手繰り寄せてしまい、食事が腸を通過できない上に血行障害が起きて腸が壊死する危険があります。
猫のいる場所では、服のひも、ビニールひも、靴ひも、糸、マスクのひも、カーテンのほつれた糸、ヘアゴムなどに注意が必要です。
もし愛猫の口やお尻から、飲み込んだであろうひも状のものが出ていても、引っぱって取ることは絶対に避けましょう。腸に引っかかっている可能性があり、引っ張ると腸に穴を開けてしまうおそれがあるからです。
万が一愛猫がそのような状態になっていたら、すぐに動物病院を受診すべきです。もしひも状のものが胃の中にあれば、吐かせる処置や内視鏡で取り除くことができます。しかし場合によっては開腹手術が必要になることもあります。
2.ビニール
ビニールは、物によってはカサカサと音がしたり、形が変わったりするために猫が興味を持ちやすいもののひとつです。なめたりかじったりしいるうちに、そのまま誤飲してしまうことがあります。
少量ならうんちと一緒に出てくる場合があります。大量に食べていたり、長いビニールを食べたりした場合は、呼吸困難や腸閉塞になる恐れがあります。その場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
普段から、コンビニ袋などのビニール製品は、猫の届かない場所にこまめにしまって放置しないなど、管理を徹底する必要があります。
3.おもちゃ
猫のおもちゃも、遊んでいるうちに飲み込んでしまうことがあります。
おもちゃについているリボンやファーを噛みちぎって誤飲したり、大きさによってはおもちゃを丸飲みしたりする場合もあります。動物の毛や皮が使われているおもちゃはよく遊んでくれますが、誤飲に注意が必要です。
猫がおもちゃを飲み込みそうになったときに大きな声を出すと、猫が驚いて飲み込んでしまう場合があります。そのため、他のおもちゃやおやつで猫の注意を引いて、今猫が口にしているおもちゃを離すように促します。
猫の誤飲・誤食を予防する方法として、飼い主さんが見守れるときにのみおもちゃで遊ばせて、遊び終わったら放置せずにすぐに片付けるように習慣づけましょう。
また、頑丈な作りのおもちゃを選ぶ、リボンなど猫が飲み込んでしまいそうな部品はあらかじめ切るなどで猫の誤飲・誤食を防ぎましょう。
4.針など尖ったもの
糸にじゃれて縫い針を飲み込んでしまったり、食べ物の匂いにつられて竹串や鳥の骨を誤飲してしまうことがあります。それらが食道に詰まったり、刺さって内臓に穴が空くおそれがあります。
尖ったものが食道を傷つけてしまう危険があるため、自宅で吐かせてはいけません。必ずすみやかに動物病院を受診しましょう。
5.ジョイントマット
ジョイントマットを噛んだときの食感が好きな猫は意外と多いのです。
噛んで遊んでいるうちに齧った欠片を飲み込んでしまいますし、大きさによっては腸に詰まってしまい、腸閉塞を起こすおそれがありますので、ただちに動物病院に相談をしましょう。
一般的に『猫のジョイントマットの誤飲は増えている』と言われています。猫がジョイントマットを口にしている姿を見た場合は、大ごとになる前にすぐに撤去した方が安心です。
ジョイントマットと似た素材のスリッパなども要注意です。
猫の誤飲・誤食で動物病院を受診するときの注意点
どんなものをいつ、どれだけ食べたのか、症状はあるのかなどを獣医師に伝えましょう。
誤飲したものと同じ物や残骸があればそれを持っていったり、写真に撮ったりすると伝えやすいです。
まとめ
一度でも誤飲・誤食をしてしまった猫は、再び誤飲・誤食をしてしまうことが多い、と言われています。
また、飼い主さんがそばにいるときは誤飲・誤食をしなくても、飼い主さんがいないときにしてしまう可能性があります。
それでも愛猫が誤飲・誤食してしまったら、なるべく早く動物病院を受診しましょう。飲み込んだ物にもよりますが、早ければ催吐処置や内視鏡などを実施し、手術を避けられる可能性があります。
人間がどんなに気をつけていても猫が誤飲してしまうことはありますが、まずは猫が食べてしまいそうなものは、普段からしっかり管理することが大切です。