猫に薬を飲ませる基本的な方法
猫の薬には錠剤・カプセル・粉薬・シロップといった種類があるので、まずはそれぞれの基本的な飲ませ方を解説します。
錠剤とカプセルを飲ませる時は、まず飼い主さんが片手で猫の頭を固定して上を向かせます。口の中に薬を入れて、猫が苦しくない程度に奥のほうに置きましょう。猫には上を向いたまま口を閉じてもらい、飼い主さんは喉を優しくさすってあげてください。喉をさすることで薬が喉に落ちるので、そのまま猫が飲み込んでくれます。
粉薬を飲ませる時は、ぬるま湯に薬を溶かしてシリンジやスポイトを使って与えます。猫の頭を軽く上に向けて、口の端からシリンジやスポイトを差し込み、少しずつ薬を口の中に入れていきましょう。一回にお口の中にいれる量が多いとうまく飲んでくれませんので少量ずつ飲ませましょう。
シロップの場合も、粉薬と同じようにシリンジやスポイトを使って飲ませてくだい。薬を吐き出さずにしっかり飲み込んでもらうために、口に薬を入れた後は、しばらく猫に口を閉じた状態で上を向いていてもらうことがポイントです。
猫に薬を飲ませる4つのコツ
基本的な薬の飲ませ方を解説しましたが、薬が苦手でなかなか飲んでくれない猫も少なくありません。薬を飲むのが苦手な猫に、なんとかして薬を飲んでもらうコツをご紹介するのでぜひ試してみてくださいね!
1.食べ物に混ぜる
猫が薬を嫌がる理由のひとつが、独特の苦みや匂いがあるからです。苦みと匂いを紛らわせるために、猫が好きな食べものに薬を混ぜて、一緒に飲み込んでもらうとよいでしょう。ウエットフードや、愛猫のお気に入りのおやつに混ぜるのが定番です。
ただしいつも与えているキャットフードに薬を混ぜると、猫が途中で味や匂いの変化に気づいて残してしまう可能性があります。愛猫が「いつもと違うかも?」と気づく前に全て食べてもらう必要があるので、すぐに食べ切れる少量のフードに混ぜることがポイントです。
他にも猫用チーズやヨーグルトといった嗜好性の高い食べ物と一緒に与えると、薬の味や匂いが目立たないので、味と匂いに敏感な猫でも食べやすいでしょう。また投薬補助用のおやつも販売されているので、ぜひ活用してみてください。
2.薬を飲ませる前に鼻に水をつける
錠剤やカプセルを口の中に入れても、猫が飲み込まずに吐き出してしまって困っているという飼い主さんに試していただきたいのが、薬を飲ませる前に愛猫の鼻に水をつけるという方法です。
喉の奥に薬がある状態の時に、猫が鼻についている水をペロッと舐めると、自然と薬が飲み込めるはずですよ。
3.ペースト状のおやつに混ぜて上顎に塗る
粉薬を飲ませるコツとして、ペースト状のおやつに混ぜて猫の上顎に塗るという方法がおすすめです。愛猫の好みのおやつに薬を混ぜて空腹時に上顎に塗ってあげれば、それほど抵抗なく食べてくれることでしょう。
ただし猫の口の中に飼い主さんが指を入れなければならないので、噛まれて怪我をしないように十分注意してください。口の奥まで指を入れるのが難しい場合は、上顎ではなく歯ぐきや鼻の下に塗ってもOKです。
4.猫をタオルで包んでリラックスさせる
薬を飲ませようとすると、警戒して暴れ出す猫もいます。上手に薬を飲ませるためには愛猫にリラックスしてもらうことが大切なので、少しでも安心できるようにタオルで体を包んでみましょう。洗濯袋で包むのもおすすめですよ。
また飼い主さんが「絶対に薬を飲ませるぞ!」と意気込んだり、「どうして上手に飲んでくれないの!」と苛立ったりしていると、猫の警戒心や不安感がさらに強くなってしまいます。愛猫の精神的な負担を少しでも軽くするために、まずは飼い主さんがリラックスすることを心がけてくださいね。
まとめ
猫は薬が病気を治して元気になるために必要なものだと理解していないので、味や匂いを嫌がったり、口に入れるのを怖がったりするのは仕方がないことです。愛猫が薬を飲むのが苦手な場合は、今回ご紹介した4つのコツを参考にしつつ、愛猫にとって少しでも負担にならずに薬を飲める方法を見つけてあげてくださいね。
また愛猫が頑張って薬を飲んでくれた時には、しっかり褒めてあげることも大切です。飼い主さんに褒められると猫も嬉しいので、「薬を飲む=いいこと」だとわかってくれるはずですよ♪