猫の『オス・メス』で違うポイント4選!それぞれに合った飼い方とは

猫の『オス・メス』で違うポイント4選!それぞれに合った飼い方とは

猫は種類によって性格の特徴がありますが、性別でも少し違いがあります。オスとメスでは、どのような点に気をつければいいのでしょうか?ここでは、抑えておきたいポイントや飼い方についてご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の「オス・メス」で違うポイントとは

くっつきあう猫2匹

では、猫の「オス・メス」では、どのような違いがあるのでしょうか。

1.見た目の違い

猫のオスとメスでは、見た目の体つきに多少の違いがあります。

オスの方は骨格がしっかりしているため、全体的に大きくふくよかですが、メスはスリムで体重も軽めです。オスと比べると筋肉も発達しないので、丸く優しい印象も感じられます。

しかし、猫の見た目の特徴は個体差が強いので、猫の顔だけで性別を見分けるのは難しそうです。

2.猫の発情期について

メス猫は発情期を迎えると、「大きな声で頻繁に鳴く」「床で背中をくねらせる」といった行動が目立つようになります。

オスが発情すると「スプレー」と呼ばれる尿でのマーキング行動や縄張り意識から攻撃的になってまうこともあるでしょう。

なお、オスはメスに合わせて発情期を迎えるため、決まった発情周期がない、という点にも違いがあります。

3.人とのコミュニケーション

猫と一緒に暮らすとき、コミュニケーションのとり方や甘え方などは気になるところです。

オスの性格は、基本的に甘えん坊なところがあり、好奇心旺盛でスキンシップを好む傾向にあります。

メスの場合は、どちらかというと大人しく、周囲をよく確認しながら慎重な行動とることも多いでしょう。

猫によって性格は異なるものの、甘えん坊なオス猫と自立心が強めなメス猫では、飼い主さんの好みや生活パターンによって相性が分かれそうですね。

4.発症しやすい病気

凝縮された濃い尿を出す猫は、気をつけたい病気として「腎臓病」や「下部尿路結石」が挙げられます。

とくにオス猫の場合は、メスに比べると尿道も細いので結石症には比較的なりやすいです。重症化した場合は、尿道に結石が詰まって尿が出なくなることもありますので、トイレの回数や尿の色などには異常がないかを確認しましょう。

メス猫が発症しやすい病気は、「乳腺腫瘍」や「子宮蓄膿症」といったメス特有の病気です。犬の場合乳腺腫瘍は良性と悪性の割合が1:1ですが、猫の場合は悪性が80~90%と言われています。発症している部位の腫れや血、膿などの分泌物で発覚することも。このような生殖器にかかわる病気は、早期に避妊手術を受けることで発症のリスクを下げることができます。

「オス・メス」それぞれに合った飼い方とは

前足をあげる猫

ではここからは、「オス・メス」それぞれの性別に合った飼い方を確認しておきましょう。

オス猫に合った飼い方

オス猫は甘えん坊な面もありますが、体力があり、好奇心や冒険心も旺盛です。とくに若い猫は遊ぶことが好きなので、おもちゃで狩り遊びの時間を作って体を動かしてあげましょう。

エネルギーが上手に発散できないと、夜中に家の中を駆けまわったり、飼い主さんの隙をみて外へ脱走を試みたりすることもあります。発情期を迎えるとニオイが強い尿でのマーキング行動がみられるため、去勢手術を受けることも検討しましょう。

メス猫に合った飼い方

メスは穏やかな性格をしている猫が多く、行動するときも慎重派です。そのためメス猫に手がかからないイメージをもつ飼い主さんもいることでしょう。普段は大人しい猫も気をつけるべき点は発情期です。

メスの多くは6カ月前後で最初の発情期を迎えます。避妊手術を受けてない猫は発情周期に入ると、びっくりするぐらいの大きな声で鳴くため、ご近所トラブルになることも少なくありません。

猫の性格には個体差がありますが、それぞれの発情期や発症しやすい病気には注意する必要があります。

まとめ

2匹の猫

猫好きさんの中には、オス猫派とメス猫派に分かれることもあるでしょう。それぞれに魅力があるので、初めて猫を迎える場合は、飼い主さんの生活パターンやどのように猫と暮らしていきたいかによって決めるといいでしょう。

猫のオスとメスでは、「見た目」「性格」「発情期の行動」「かかりやすい病気」などに多少の違いがありますが、猫本来の習性に関しては性別で大きく変わることはありません。

それぞれの性別で異なる点を抑えておけば、猫の健康を守ること、絆をより深めることができそうですね。

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