猫が「ティッシュ」を好む理由
猫がティッシュで遊んでいる姿は可愛いですが、なぜそんなにティッシュを好むのでしょうか。考えられる理由をいくつか挙げてみます。
1.狩猟本能を刺激する
猫は狩りをする動物です。ティッシュのゆらゆらふわふわした動きに猫の狩猟本能が刺激され、遊びたくなってしまうことがあります。
2.遊びやすい
捕まえた獲物の羽や毛をむしるようにティッシュを噛みちぎって遊ぶこともあります。簡単に噛みちぎれるティッシュは遊びやすくて面白いおもちゃなのかもしれません。
3.好奇心
猫は警戒心が強い動物ですが、同時に好奇心も強い動物です。揺れたり、形が変わったりするティッシュの動きに狩猟本能が刺激されると共に好奇心を持つでしょう。
特に子猫や若い猫は好奇心が強く、色々なことに興味を持って遊びます。ティッシュの取り出し口に前足を入れて中身を出してしまったり、箱の中に入ろうとしたりすることもあります。
4.飼い主さんへのアピール
飼い主さんに注目してほしいときや退屈なときに、飼い主さんに叱られるようなことをわざとする猫もいます。飼い主さんは叱ったつもりでも、猫にとっては「構ってもらえた」「注目してくれた」ことになることがあります。それを覚えていて、同じことをしてみるのです。
猫が「ティッシュ」を誤飲・誤食する危険性
猫がティッシュを噛んで遊んでいるうちに、うっかり飲み込んでしまうことがあります。また、ティッシュの箱や取り出し口のビニール、ティッシュのビニールパッケージも食べてしまう可能性があります。
紙やビニール類を噛んだり食べたりする癖がある猫の場合は、注意が必要です。飲み込んだティッシュの量にもよりますが、一度に大量のティッシュを食べてしまうと最悪の場合、消化管に詰まって腸閉塞となり、手術が必要となる場合があります。胃がもたれたり食欲不振の原因となることもあるでしょう。
猫がティッシュを食べてしまった場合、少量であればうんちと一緒に排出されます。数日は猫の様子を観察し、食欲不振や嘔吐など異変が見られたら動物病院を受診しましょう。
大量に食べたことがわかっているときや疑いがあるときは、様子を見ずにすぐに動物病院を受診してください。
猫の「ティッシュ」の誤飲・誤食を防ぐ方法
猫がティッシュで遊ぶのを叱ってやめさせようとしても、猫は叱られている意味が分からず効果がなかったり、叱られることが分かっていても好奇心に負けて遊んでしまうことが多いでしょう。
また、猫を叱る時は「ダメ!」などと言葉で叱ると思いますが、それでも効果がないからといって怒鳴ったり叩いたりして叱ることはやめましょう。猫との関係が悪くなってしまう可能性があります。
猫にティッシュで遊ぶのをやめさせるためには、猫にそれがだめなことだと教えようとするのではなく、まずは猫がティッシュに物理的に触れられないように対策をする必要があります。
猫がして欲しくない遊びをする時に見直してみる点と併せて、具体的な対策を解説します。愛猫に紙やビニール類を食べる癖がある場合も、今一度確認しておきましょう。
猫が触れないようにする
前述しているように、物理的に猫がティッシュに触れないような環境作りをする必要があります。
- ティッシュの箱を裏返しにする
- 猫が触れられない場所にティッシュを置く
- 蓋付きのティッシュケースに入れる
このように、お住まいの環境に適した、さまざまな方法があるかと思います。
猫が触れなくなる一方、飼い主さんがティッシュを使いづらくなってしまいますが、猫がティッシュで遊べないようにすることで最も確実に誤飲・誤食を防ぐことができます。
また、人間が使用したティッシュはすぐに片付けましょう。捨てたティッシュに猫が触れられないようなゴミ箱を使う必要もあるでしょう。
猫のストレス対策をする
運動や遊びが足りていれば、ティッシュなどの遊んで欲しくないものへの興味が薄れるかもしれません。キャットタワーなどを置いて上下運動ができるようにしたり、高い場所から周りを見渡せるようにしたりして、猫がストレスをためにくくなる環境を作りましょう。
飼い主さんが猫と遊ぶことも、猫にとって必要なストレス対策になります。
食事を見直す
ごはんが足りない、空腹の時間が長いことなどが理由で、ティッシュで遊んだり、食べたりしていないかをチェックしてみましょう。
猫は少量の食事を一日に何回も食べる動物です。そのような食性に合わせたごはんの与え方をしましょう。
食事量や食事回数、キャットフードの種類、主な原材料、たんぱく質量などを変えてみることで、猫の食事への満足感が変わることがあります。
まとめ
猫がティッシュを好きなのは、狩猟本能や好奇心が刺激されることや、遊びやすいおもちゃとして、飼い主さんに注目してもらいたいことなどが理由として挙げられます。
しかし、遊んでいるうちに飲み込んでしまう危険もあるので、猫にティッシュを触れさせない、遊ばせないようにする対策を行いましょう。