【梅雨】猫の湿気で『べたつく部位』3つ!理由と意外と知らないケア方法も

【梅雨】猫の湿気で『べたつく部位』3つ!理由と意外と知らないケア方法も

梅雨の時期はジメジメしていて不快に感じることが多いですよね。猫にとっても梅雨の湿気の多さは、体をベタベタさせるというデメリットがあります。猫が湿気によりべたつく部位と、べたつきを改善させるためのケア方法をご紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

湿気でべたつきやすい猫の体の部位

飼い主さんに顎を触られる猫

1.顎

猫の顎の下には皮脂腺が集まっているので、分泌される皮脂の量も多く、どうしてもべたつきやすいです。また食事の時に食べかすが付着しやすく、汚れを放置すると細菌が繁殖して顎にニキビができてしまうこともあります。

猫が自分で毛繕いをするだけでは、顎はなかなか清潔な状態を維持できません。飼い主さんが顎のケアをして、べたつきや顎ニキビを予防することが大切です。

2.しっぽ

猫のしっぽの付け根には皮脂腺とアポクリン腺という汗腺があるので、湿気の多い時期には分泌物でべたべたしやすいです。特に未去勢の男の子はアポクリン腺から出る分泌物の量が多い傾向があるので、べたつきに注意してください。

しっぽの毛がべたべたしている状態で放置すると、細菌が増殖して「スタッドテイル」という皮膚の炎症を引き起こす危険性があります。こまめにしっぽのケアをして、分泌物が蓄積しないようにしましょう。

3.耳

耳がピンと立っている猫は、耳の通気性がよいので汚れが溜まりにくく、それほどべたつきが気にならないはずです。一方で、スコティッシュフォールドのように耳が折れている猫種は、通気性が悪いため耳が汚れたりべたついたりしやすい傾向にあります。湿気の多い時期は、外耳炎を発症するリスクも高くなるので注意したいところです。

耳掃除はやりすぎると耳の負担になってしまうので、愛猫の耳の中をチェックして、必要な時だけケアをするようにしましょう。奥のほうまで汚れていて自宅でのケアができない場合や、耳垢の量やニオイが明らかに異常な場合、痒みが強い場合は、無理にケアをせずに動物病院で診てもらってくださいね。

湿気が多い時期の猫のケア方法

耳掃除中の猫

1.顎のケア

コットンもしくはガーゼを暖かいお湯で濡らして、猫の顎の下に10秒ほど当てます。猫が嫌がらないように、リラックスしているタイミングで行うのがおすすめです。

コットンやガーゼを外して5分経ったら、歯ブラシで顎をこすって汚れを取りましょう。痛くないように、柔らかめの歯ブラシを使ってくださいね。最後の仕上げとして、ペット用のウエットティッシュで顎を拭いて綺麗にしましょう。

2.しっぽのケア

濡らしたコットンやガーゼでしっぽの毛を挟み、根元から毛先に向かって汚れを拭き取ります。それを根気よく繰り返して、しっぽのべたつきを解消しましょう。しっぽの付け根の部分は、特に念入りに拭いてあげてください。

もしもべたつきが酷い場合は、ペット用のシャンプーやクレンジングオイルを使うと皮脂を落とせますよ。シャンプーやクレンジングオイルを使った時は、必ず綺麗に洗い流したうえで被毛を乾かしてくださいね。

最後にコームでしっぽの毛をとかして、毛並みを整えましょう。

3.耳のケア

片手で猫の顔を押さえつつ、できるだけ猫がリラックスできる体勢を整えます。愛猫が警戒しているようなら、ケアを始める前に頭を撫でたり、耳の付け根を軽く揉んでマッサージをしたりしてリラックスさせましょう。

準備ができたら濡らしたコットンやガーゼを指に巻き付け、猫の耳の内側を優しく拭きます。コットンやガーゼを湿らせる際に、耳掃除用の洗浄液を使用するのもおすすめです。また耳の中はデリケートなので、無理に奥まで拭こうとするのはNGです。見える範囲を綺麗にしてあげるだけで、お家でのケアとしては十分ですよ。

愛猫が嫌がらない場合は、コットンを耳の中に入れた状態で耳の付け根を手で軽く揉みましょう。

まとめ

雨が降る外を眺める猫

湿気が多いと皮脂の分泌量が多くなるため、猫も体がべたついてしまいます。皮膚や被毛がべたべたして気持ち悪いというだけでなく、べたつきを放置すると菌が繁殖して皮膚トラブルに繋がる可能性もあるので注意が必要です。

湿気が多い梅雨の時期を愛猫が快適に過ごせるように、飼い主さんはべたつきやすい部位をこまめにケアしてあげましょう。

今回は特にべたつきやすい部位として、顎・しっぽ・耳の3ヶ所について解説しましたが、猫のべたつきやすい部位には個体差もあります。湿気のせいで被毛が絡まり、皮膚が蒸れて背中や腰がべたべたしてしまう猫も少なくないので、ぜひブラッシングをして被毛の風通しをよくしてあげてくださいね。

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