猫が『発情期』のときの行動6つ!飼い主が注意すべきことは?

猫が『発情期』のときの行動6つ!飼い主が注意すべきことは?

メス猫は1年に数回「発情期」を迎えます。オス猫は、発情したメス猫のにおいや鳴き声に反応して様々な行動をします。猫の発情期特有の行動と飼い主さんが注意すべきことをご紹介します。

SupervisorImage

記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫が「発情期」のときの行動

鳴く白黒猫

猫が発情期になると、どのような行動をとるのでしょうか。

1.大きな声で鳴く

猫は発情期になると、普段とは違う鳴き方で大きな声で鳴くようになります。異性に自分の存在を知らせるためです。

一晩中鳴き続けて、飼い主さんが寝不足になってしまうこともあります。

2.尿スプレーをする

猫の尿スプレーは、立った状態で濃いおしっこを後ろに向けてスプレー状にまく行為です。

猫が尿スプレーをするのは、自分のにおいをつけて縄張りや自分の存在を主張するためです。ストレスがかかっているときに尿スプレーすることもあります。

発情期はメス猫も尿スプレーをすることがあります。家の中が汚れてしまい強い臭いを放つため、飼い主さんが困る行動でもあります。

3.外に出たがる

発情期の猫は、異性を探すために外に出ようとすることがよくあります。

4.お尻を高くする

発情期のメス猫は、肘と胸を床につけて上半身を低くし、お尻を高くする姿勢をとります。これは「ロードーシス」と呼ばれていて、オス猫を受け入れるための姿勢です。

5.体をこすりつける

メス猫が発情期になると、首や頭を家具などにこすりつけることが増えます。背中を床にこすりつけるように、ゴロンゴロンと転がることも増えます。

その仕草だけみていると、急に普段よりも甘えん坊になった、と感じるようになるかもしれません。

6.攻撃的になる

発情期のオス猫は、性格が攻撃的になる場合があります。

とくに近くに発情したメス猫がいると、縄張り争いやメス猫を巡って他のオス猫と喧嘩になることがあります。

発情期の猫のために飼い主が注意すべきこと

振り向く猫

ではここからは、発情期の猫に対して飼い主が注意すべきことについて解説します。

上記のような行動を愛猫がしていたら、発情の可能性も考慮して以下の件を思い出した方が良いかもしれません。

叱らない

発情期の猫の行動で、飼い主さんが困ってしまうこともあります。

発情した猫の行動は本能による行動なので、飼い主さんが猫を叱ってコントロールすることができません。叱られることで、猫はストレスを感じてしまいます。

構いすぎない

メス猫が体をスリスリしてきたり、体をくねくねしたりして普段より甘える仕草が多くなることがありますが、飼い主さんがその行動に対して応えるように猫をたくさんなでてあげたりすると、発情期の行動がさらに酷くなってしまう場合があります。

猫が発情期を迎えたら、できるだけ見守るようにしましょう。

脱走に注意する

異性を探して外に出ようとすることがあるため、猫が脱走しないようにいつも以上に注意しましょう。

猫が自分で網戸やドアを開けたり、ドアが開いた瞬間にすき間から外に飛び出したりすることがあります。

猫が脱走してしまうと、交通事故や感染症、ケガのおそれや、脱走した数時間で異性の猫と出会って妊娠することがあります。

繁殖を希望しない場合は避妊・去勢手術を検討する

猫の繁殖を希望しない場合、避妊・去勢手術をするのが一般的です。

避妊・去勢手術をすると発情しなくなり、発情期の行動もなくなるか減ります。また、生殖器系の病気の予防にもなります。手術を検討する場合は、かかりつけの動物病院で相談をしましょう。

まとめ

柱に顔をこすりつける猫

発情期の猫は、普段と違う行動をするようになります。そしてその行動によって、飼い主さんが困ってしまうこともあります。

今回ご紹介したような行動を愛猫がしていたら発情の可能性がありますので、愛猫の脱走に注意し、見守るようにしましょう。また繁殖する予定がない場合には、避妊・去勢手術を検討しましょう。

スポンサーリンク