猫も『ビタミン・ミネラル』は大切!不足した時の症状5つと対処法とは

猫も『ビタミン・ミネラル』は大切!不足した時の症状5つと対処法とは

猫の健康を維持するには食事から栄養を摂ることが大切です。猫にとって「ビタミン・ミネラル」とはどのようなものなのでしょうか。不足したときにあらわれる症状と対処法をご紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫が「ビタミン・ミネラル」不足になった時の症状

並ぶ子猫

では、猫が「ビタミン・ミネラル」不足になってしまったら、どのような症状がみられるのでしょうか。

1.発育不全

成長期の子猫の骨や歯の形成などには、カルシウムやリン、ビタミンDなどが十分量必要です。

また、母猫の初乳で獲得した抗体は徐々に低下し、生後4週間頃から感染症のリスクが高くなります。子猫の免疫をサポートするためには、各種ビタミン類が必要です。

2.骨が弱くなる

カルシウムやビタミンDが不足すると骨を丈夫に保つことができなくなり、骨粗鬆症などの病気になる恐れがあります。

猫は人と違い日光浴をしても体内でビタミンDを生成することができないため、食事から摂る必要があります。

3.歩き方の異常

ビタミンB群は、猫の全身の健康維持に関わっています。ビタミンB1(チアミン)が不足すると、首が曲がる、首を下げて低い姿勢で歩く、ふらふら歩くなどの症状が出ます。

猫は人と違い日光浴をしても体内でビタミンDを生成することができないため、食事から摂る必要があります。

4.貧血

鉄の不足は、猫の貧血の原因となります。また、正常な赤血球を作るには、ビタミンB12、B6なども必要です。

5.皮膚や被毛の状態が悪くなる

亜鉛、ビタミンAなどは、猫の皮膚や被毛の健康維持の役割があります。不足すると、皮膚疾患がおきたり、毛艶が悪くなったりします。

「ビタミン・ミネラル」不足の対処法とは

診察される猫

ここからは、猫が「ビタミン・ミネラル」不足になってしまった場合の対処法について解説します。

動物病院を受診する

猫にビタミンやミネラルの不足が考えられる症状が見られたら、動物病院を受診しましょう。

飼い主さんが猫のビタミンやミネラルの不足を疑っていても、他の病気の影響で症状が出ている可能性があります。

受診の際は、猫にどのような症状がいつから出ているのかを伝え、栄養に関して心配していることなどを相談しましょう。栄養上の問題が疑われる場合は普段食べている食事、おやつについて獣医師から質問があるかもしれません。どういった銘柄のものをどのくらい食べているか、性格に把握しておきましょう。

猫の食事を見直す

ビタミン・ミネラルはバランスが大切です。バランスが崩れると体調が悪くなってしまうおそれがあり、不足しているであろうビタミンやミネラルだけを与えることだけが良いとは言えません。

ビタミン・ミネラル不足にならないようにするには「総合栄養食」と書かれている良質なキャットフードを与えることです。

猫に合ったキャットフードは「よく食べる」「毛艶が良い」「うんちの量が少ない、においが少ない」ものと言われています。総合栄養食は、そのフードと水を与えるだけで健康が維持できるというものです。

なお、ミネラルを摂取させようとして、猫にミネラルウォーターを与えることは危険です。与えたミネラルウォーターの水質によっては、尿石症などの原因になってしまうことがあります。

まとめ

鼻をなめる猫

猫にとって「ビタミン・ミネラル」は、骨など体を作ったり、体の調子を維持したりするのに必要です。これらが不足すると、猫のからだに様々な不調が出てしまいます。

ペットフードの研究が進んできている現代で、総合栄養食を主食にしている場合は滅多とビタミンやミネラルが不足することはありませんが、普段の食事が「副食」や「間食」などのおやつに偏っている場合は注意が必要です。

猫の様子がいつもと違うときは、まずは動物病院を受診することが大切ですが、あわせてビタミン・ミネラル不足にならないように食事を見直したりしましょう。

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