1.炎症
猫の目が赤くなっている原因の一つに、炎症が考えられます。結膜炎や角膜炎、ぶどう膜炎、眼瞼炎など。いずれも放置するのは良くありません。
目に異常があると猫は気にして、何度も前足でかこうとする場合があります。また、目やにがいつもより多く出たり、涙が出たり、様子が違うことがあるでしょう。良く観察して、異常を察知してあげてください。
そして、おかしいと感じたら、早めに動物病院を受診しましょう。
2.感染症
猫カリシウイルスやヘルペスウイルス、クラミジアなどの感染症が原因で、目が充血する場合も。もし感染してしまったときは、早急な対処が必要となります。感染力も強いため、多頭飼いの場合は更に注意が必要です。
ただ、ワクチン接種で予防できる感染症でもあるため、きちんと打っていれば、大切な愛猫を守ることができます。接種のタイミングについては、かかりつけの獣医師と相談すると良いでしょう。
3.外的要因
目にゴミなどの異物が入った、猫が自分で引っ掻いて傷を付けてしまったなどの外的要因で、目が充血することもあります。突然愛猫の目が赤くなっていたら動揺してしまうかもしれませんが、落ち着いて状態を観察しましょう。
もし、ただゴミが入っているだけでしたら取り除けば良いですが、無理やり取るのはおすすめしません。余計に負担をかけてしまうようなら、獣医師にお任せしましょう。傷は浅ければ数日から1週間程度で治る場合がありますが、大きな傷や深い傷は数週間かかることもあります。後遺症が残る場合もありますので、動物病院での診察を受けると良いでしょう。
4.白内障、緑内障
白内障や緑内障の症状の一つとして、目の充血が挙げられます。猫が白内障を起こすことは稀ですが、眼の病気から続発しておこる場合があります。病気が進行すると失明する可能性があるため、早めの治療が必要です。
白内障は外傷が原因となる場合が多いため、愛猫が目にケガを負わないよう、普段から注意しましょう。ケンカをさせない、猫の通り道に障害となるような物を置かないなどで、ある程度の予防になるはずです。
白内障から緑内障となることも。ブドウ膜炎から発症する場合も多いです。ブドウ膜炎は、外傷や感染症が原因となりますので、完全室内飼育を行い、安全な環境で過ごさせるのが予防となります。
5.熱中症
熱中症の初期から中期にかけて、目の充血が見られる場合があります。体温が上がっているので、触れてみると熱いと感じるでしょう。猫が熱中症になってしまった場合は、早急に体を冷やす処置を行ってください。
脇や頭部、そけい部、頸動脈を氷や保冷剤を使って冷やします。同時に、水に濡らしたタオルで全身を拭いてください。水が飲めるようなら、与えましょう。
体を冷やしている間にかかりつけ医に連絡し、指示に従いましょう。飼い主さんの対処により回復した場合でも、内臓に影響があるかもしれませんので、必ず受診してください。
まずは愛猫が熱中症にならないよう、予防するのが一番です。夏は涼しく過ごせるよう、冬は暖房が過剰にならないよう、注意してあげてください。水分補給しやすい環境を整えることも、大切です。
まとめ
猫の目が充血してしまう原因はさまざまですが、いずれにせよ、早急な対処が必要です。それには、飼い主さんの日頃の愛猫に対する観察が重要となるでしょう。スキンシップを取りながら異常がないかチェックすることが日課となると、早期発見に役立ちそうです。