1.迷子
猫にとってドライブは、大きなストレスを伴うことが多いです。見慣れない室内、聞き慣れない車のエンジン音、いつもとは全く異なるシチュエーションに混乱し怖がってしまいます。中には、パニック状態になって思わず車の外に逃げ出してしまう子もいます。
そうなってしまった場合、事態は深刻です。パニックになってしまった猫は、その場から離れて見つかりにくい場所に隠れます。慌てて逃げ出したため、当の猫本人もどうやって元の場所に戻っていいか分からなくなり、迷子状態に陥ってしまいます。
逃げ出した猫を見つけ出すのも非常に困難。ましてや、車で外出した先で脱走しようものなら素人では対応が難しいです。場合によっては、迷子猫捜索に対応しているペット探偵などに依頼することを推奨します。
2.車酔い
猫は人間や犬よりも車酔いしにくいと言われています。ただし、必ずしないわけではなく、中には酔いやすい個体もいます。車酔いがヒドイと、移動中に吐いてしまうこともあります。そうした猫に車での移動は負担が大きいため、できるだけドライブは避けてあげましょう。
どうしても車で移動しなければいけない場合は、キャリーバックにタオルなどをかけて視覚情報を遮断し、少しだけ窓をあけて換気を整えてあげましょう。必要に応じて、動物病院に相談し猫用の酔い止め薬を処方してもらうことも有効です。
3.熱中症
夏の季節に猫とドライブするのであれば、熱中症対策は万全に整えなければなりません。熱中症は、体内の水分が不足することで引き起こされます。猫は水分を積極的にとらない生き物なので、熱中症に陥るリスクも高いです。
特に夏の車内は熱がこもりがち。常にエアコンを稼働させていないと、あっという間に熱中症になります。移動できる範囲も少ないため、逃げ場がないこともリスク要因といえます。
買い物に行くために、車内に猫をお留守番させるのもNG。たとえ短時間であっても、熱中症を起こすケースは少なくありません。
熱中症はどれだけ対策を整えても、完全に防ぐことは困難です。熱中症を起こしやすい夏の間は、猫とのドライブは避けたほうが賢明といえます。
万全の準備が必要
猫とドライブするときは、万全の準備を整えましょう。ハーネストだけ付けていれば大丈夫と思われがちですが、それは誤りです。手を離しているときに脱走する可能性は十分ある上、ハーネストそのものが外れてしまう恐れもあります。ハーネストだけでなく、ペット用ケージなどに入れてあげた方が無難といえます。
また、猫にとってドライブは心身に大きな負担がかかる行為です。できるだけ短時間のドライブを心掛けましょう。
まとめ
猫とのドライブに憧れを抱く方は少なくありませんが、猫にとってドライブとは非常にリスキーな行為でもあります。見慣れない環境・大きなエンジンの稼働音は、猫にとって大きなストレスを与え、体調不良を招く恐れがあります。猫とドライブに出かけることにメリットがないことも頭に入れておきましょう。
動物病院への通院など必要なケースを除いての、ドライブはできるだけ控えてあげることを推奨します。