猫の『感電』による症状とは?知っておくべき対処法や防止策も

猫の『感電』による症状とは?知っておくべき対処法や防止策も

猫が電気コードやコンセントをいじって感電してしまうと、どのような症状があらわれるのでしょうか。感電事故が起きた時の対処法、猫の感電事故を防ぐためにできることをご紹介します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫の感電の症状

子猫と電気コード
  • しびれ
  • やけど
  • ぐったりしている
  • 意識がない
  • 筋肉のけいれん
  • 心臓発作や不整脈
  • 心停止

感電していた時間が長かったり、体が濡れていたりすると体へのダメージが大きくなります。内蔵や筋肉へのダメージは見た目ではわかりません。

猫がコードなどを噛んで感電した場合、やけどによって口周りや口の中が赤く腫れたり、ただれたりする場合があります。口の中もチェックしましょう。

強い電流での感電は命に関わる状況になる恐れがあります。けいれんや心臓発作、不整脈が起こったり、心臓が止まってしまう可能性があるのです。

感電直後、猫の意識があり、見た目のケガなどがなくても数時間~数日後に症状があらわれる場合があります。足を引きずる、心臓発作、不整脈、肺水腫などが遅れて起こることがあるのです。

猫の感電事故への対処法

聴診器を当てられる子猫

電流の遮断

猫が電気コードやコンセント、電気製品の近くでぐったりしていたり、電気コードなどを噛んだ様子があった場合には、電気製品の電源を切る、電気コードをコンセントから抜く、ブレーカーを落とすなどしてまず電流を遮断します。

電流を遮断してもまだ猫が帯電している可能性があるので、飼い主さんも感電しないようにゴム手袋など絶縁性のある物を介して猫を安全な場所へ移動させます。感電のショックで猫が失禁することがありますが、猫の尿も帯電している可能性があるので触らないようにしましょう。

猫を動物病院に連れて行く

猫に症状があってもなくても動物病院を受診しましょう。猫の見た目は元気そうでも数時間~数日後に症状が出ることがあるためです。動物病院受診後も数日は猫の様子をよく観察しましょう。

猫の感電事故の防止策

電気コードを持つ人の手

使用していない電気コードはコンセントから抜く

電気製品を使用しないときは電気コードをコンセントから抜いておきます。また、使っていない電気製品は猫が触れられない場所に片付けましょう。猫がよくいる部屋はなるべく電気製品を使わないようにするなどの対策も必要になるかもしれません。

猫が電気コードやコンセントに直接触れられないようにする

猫から見えるところに電気コードがあると猫が遊んでしまう可能性があります。電気コードにカバーをつける、壁面に沿わせて固定する、電気コードを上からぶら下げないなどしましょう。

猫が噛むと苦い味がする電気コードのカバーも売られています。猫の感電事故は、好奇心が特に旺盛な生後半年~1歳半くらいに多いと言われています。

また、生後4か月~半年頃の子猫は、乳歯から永久歯に生え変わる時期で色々なものを噛みたがるので注意が必要です。コンセントもカバーをすると良いでしょう。

電気製品に破損がないか確かめる

電気コードの破損や劣化により漏電が起こっていると、その部分に触れただけで感電するおそれがあります。猫が感電をしないようにチェックをしましょう。

まとめ

電気コードを見る猫たち

猫が感電すると、やけどをしたりぐったりしたりすることがあります。直後には見た目が元気な場合もありますが、後から症状が出ることもあるので猫が感電したらすぐ動物病院を受診しましょう。

猫の感電事故を防ぐには、猫が電気コードなどにできるだけ触れられないような工夫が必要です。破損している電気製品を使わない、普段から猫と十分に遊んであげる、飼い主さんの目が届かない時には猫をケージに入れるなどの対策も必要になります。

猫が感電事故に遭わないように、環境を見直してみましょう。

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