『熱中症』になる猫の特徴4つ!飼い主がすべき対策とは

『熱中症』になる猫の特徴4つ!飼い主がすべき対策とは

暑い季節が近づくと心配になってくるのが熱中症。当然猫も熱中症になることがあるのですが、特になりやすいケースが存在します。今回は熱中症を患いやすい猫の特徴を解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.水をあまり飲まない

水を飲まない猫

熱中症を患いやすい猫の特徴として、まず挙げられるのが普段から水をあまり飲まない子です。熱中症対策において、水は非常に重要。熱中症は、外気温などの要因で体温が上昇した際、適切に熱を放出できなくなったときに発生します。

体温放出には体内の水分が利用されますが、猫はこの水分が不足しがち。イエネコの祖先は元々、砂漠で生活し乾燥地域に適応した生物でした。その名残で現在でも積極的に水分をとろうとしません。

とはいえ、日本の夏は猫にとっても過酷。車内など密閉空間、直射日光など悪い要素が重なると、熱中症を引き起こしてしまいます。また水分不足は腎臓病や膀胱炎・尿石症などのリスクを高めるため日頃から水を飲ませる努力が飼い主さんには求められます。

2.短頭猫

エキゾチックショートヘア

短頭猫とは、エキゾチックショートヘアやヒマラヤンのように鼻がぺちゃんとなっていて平べったい顔つきの品種を指します。長頭猫とは、また違った可愛らしさを持っているため非常に人気が高い猫種たちです。

ただし、この短頭種は熱中症になりやすい品種でもあります。猫は人間のように発汗や口呼吸で熱を放出しません。肉球や鼻頭近くにある汗腺と鼻呼吸で熱を調整します。しかし、この短頭種は鼻腔が狭く鼻呼吸による熱の放出があまり得意ではありません。そのため、体内に熱がこもりやすく、熱中症を患いやすいのです。

短頭猫を飼育するときは、生活環境の室温を適切に管理してあげましょう。

3.長毛猫

ノルウェージャンフォレストキャット

長毛猫も熱中症になりやすい品種です。理由は当然、長くフワフワした毛並みです。元々、長毛猫たちのルーツはノルウェーなど寒い地域の国。ある程度、暑さにも耐性はありますがそれでも毛が長い分、体温も高くなりがち。特に夏の季節は、一層配慮してあげる必要があります。

ただし、サマーカットは慎重に検討しましょう。サマーカットとは、被毛を短く調整し通気性をよくするペットカットスタイルのひとつ。このサマーカットにはデメリットも多く、猫にとって大きなストレスになりかねません。日光性皮膚炎など皮膚に負担をかける可能性にも注意する必要があります。

猫の熱中症対策はサマーカット以外にもできることはたくさんあります。猫のトリミングカットは必要性をよく検討した上で行いましょう。

4.体力が低い猫

子猫

子猫や老猫など体力が低い猫も熱中症のリスクが高いです。子猫は体の機能が成長途中。成猫のように上手に体温を放出できないことが多いため熱中症の危険も高いです。一方、老猫の場合は逆に体温調整機能が衰えてきているため、同様に配慮してあげる必要があります。

いずれも成猫のように体力がある訳でもないため、エアコンなどで空調を調節してあげましょう。

まとめ

暑そうな猫

人間同様、猫にとっても熱中症は恐ろしい病気。重篤な場合は命の危険もあります。特に注意したいのが夏。日本の夏は猫にとっても過酷な環境です。動物病院などに出かけるためキャリーケースや車内に長時間いれている場合でも熱中症を引き起こす可能性があります。

今回の記事をキッカケに猫の熱中症対策を検討してみてはいかがでしょうか。

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