猫がいるとゴキブリがいなくなるってホント!?
『猫がいるとゴキブリがいなくなる』という噂をご存知でしょうか。本当に猫と暮らすだけでゴキブリを見かけなくなるのであれば、ありがたいですよね。
ここでは、気になるその噂にまつわる4つの真相を紹介していきます。
1.あながち嘘ではない
猫には狩猟本能があるので、ゴキブリも捕食対象になります。だから、人知れず捕獲して食べている可能性があります。つまり、あながち嘘ではないということです。
特に好奇心旺盛な猫・虫に対する恐怖心がない猫は家猫の中でもハンターの素質が強いといえるでしょう。
2.出現頻度は減るが食べるわけではない
ゴキブリをハントする理由が、必ずしも食べることとは限りません。おもちゃ感覚で遊んだり、バラバラに分解して満足するなど、目的は様々です。
とはいえ、実質的には退治が成立するので、やはり生きたゴキブリを目にする機会は減るでしょう。
ここでもやはり、性格的な要因が左右します。動くものに惹かれやすい猫や、母性本能が強い猫は、獲物を弄んだり、狩りの教材として持ち帰ったりすることがあります。
飼い主さんの目の前に瀕死のゴキブリを持ってきた場合は、「さぁ、とどめを刺してごらん!」と言っているのかもしれません。
3.変わらない
一方で、猫がいるからといって、ゴキブリの出現頻度が変わらないケースがあります。その理由は、愛猫が狩りをしないからです。
猫の中には虫が苦手な子もいますし、そもそも興味を示さない場合もあります。
つまり、狩猟本能が剥き出しにならない猫と暮らすご家庭では、ゴキブリが極端に減る要素がないのです。
4.むしろ増える場合も
減るどころか、むしろ増えることがあるので要注意です。その原因になりやすいのは、キャットフードの置き餌や床に落ちた食べカス。室内に放置された食べ物をゴキブリが狙いに来るというわけです。
特に夏場の置き餌はゴキブリに目をつけられるだけではなく、フードの腐敗や部屋が臭くなるというデメリットがあります。
衛生面や愛猫の健康面も考慮して、置き餌は控えたほうが安心です。
「猫VSゴキブリ」は危険な構図!!
猫のおかげでゴキブリが減少する側のご家庭では、いくつか注意すべきことがあります。猫とゴキブリの戦いには、ある危険因子があるのです。
ゴキブリ自体は食べても平気
あまり想像したくはないですが、野生の猫はネズミでも昆虫でも食べてしまいます。ゴキブリもそのメンバーに含まれるので、食べても毒になるわけではありません。
家庭内のゴキブリは危険
自然界のゴキブリとは異なり、室内で見つかったゴキブリには危険が潜んでいます。それは『防虫剤の影響』です。ゴキブリ退治のために、特殊な防虫剤を設置しているご家庭は少なくないのではないでしょうか。
それらを口にしたゴキブリを食べる、スプレータイプのもので攻撃したゴキブリを食べるという行為は、当然中毒の原因になることがあります。
実際には虫と猫では防虫剤の致死量に大きな差があるので、ゴキブリを食べたくらいで死に至るようなことはありませんが、消化器症状など何かしら影響が出る可能性は否定できません。
寄生虫や細菌を持っている可能性がある
元々不衛生な環境を好むゴキブリ。当然ながら、安全な食べ物ではありません。特に劣悪な環境からやってきたゴキブリは、細菌性の病気を引き起こす可能性があります。
加えて、回虫などの寄生虫が猫の体内に入る原因にも繋がります。
異変があれば病院へ
ゴキブリとの接触があった(実際に食べてしまった)後に、次のような異変があれば診察を受けましょう。
- 毛玉以外の嘔吐が続いている
- 食欲がない
- お尻を摩って歩く
- 下痢をする
お尻を擦るのは肛門付近に寄生虫がおり、違和感がある時の症状です。
その他にも元気がないなど、いつもと様子が違う場合は病院で診てもらいましょう。寄生虫症予防のための駆虫薬なども病院で処方してもらえます。
まとめ
『猫がいるとゴキブリがいなくなる』という噂は、結果として「ケースバイケース」という結論に至りました。
狩猟本能が強い猫と暮らしていると減少し、全く狩りをしない猫と暮らしていれば通常通りということです。むしろ、置き餌や排泄物がゴキブリを寄せ付けてしまうことさえあることがわかりました。
家庭内に現れるゴキブリは防虫剤の影響を受けていることが多いので、いずれの場合も接触頻度を減らしてあげたほうが安心です。
置き餌はもちろん、生ゴミの放置や猫の排泄物の放置はやめるように気をつけてください。愛猫が万が一体調を崩してしまったら、速やかに診察を受けるようにしましょう。