猫が悲しい気持ちになるとき
1.家族がいなくなったとき
仲良しだった同居猫が亡くなってしまったときや、家族の誰かが進学・就職・結婚などを機に離れて暮らすことになったときに、猫は悲しい気持ちになります。厳密にいえば「悲しい」というよりも、「寂しい」といったほうが猫の正確な気持ちを表現できるかもしれませんね。
また家族がいなくなるという環境の変化に対する不安もあるので、しばらく元気がなくなってしまう猫もいます。別れがあるのは仕方のないことですが、愛猫の悲しみや寂しさ、不安を少しでも緩和するために、飼い主さんのフォローが必要になるでしょう。
2.傷つくことを言われたとき
猫は知能が高いので、飼い主さんの言葉の意味を正確には理解できなくても、ある程度のニュアンスはわかっています。つまり飼い主さんが愛猫に対して傷つくようなことを言ったとき、愛猫は自分がひどいことを言われていると察して悲しい気持ちになってしまうのです。
愛猫がイタズラをしたときやドジな失敗をしたときに、つい軽い気持ちで「ダメな子!」「バカだな~」などと言ってしまうことはありませんか?飼い主さんが思っている以上に言葉は伝わり、愛猫を悲しませているかもしれませんよ。
3.他のペットを贔屓されたとき
猫を多頭飼育していたり、犬などの他のペットも飼っていたりする場合は、特定の子ばかりを可愛がらずに全ての子に平等に愛情を注ぐことが重要です。自分以外のペットが贔屓されていると、猫にも嫉妬の感情が湧きます。
特に新入りのペットのお世話に一生懸命になっているときや、自立心の強い猫よりも甘えん坊な猫ばかり可愛がっているときには要注意です。「飼い主さんはボクよりもあの子のほうが大事なんだ!」「最近わたしには全然構ってくれない…」というように、愛情不足を感じて悲しい気持ちになってしまうかもしれません。
4.飼い主さんが猫の気持ちを尊重できていないとき
猫は気分屋なので、飼い主さんに甘えたいときもあれば、そっとしておいてほしいときもあります。猫が嫌がっているのにしつこく構ったり、逆に猫が甘えているときに無視したりすると、猫は「飼い主さんに大事にされていない…!」と悲しい気持ちになってしまうのです。
飼い主さんは愛猫の気持ちを尊重して、愛猫の望んでいるタイミングでスキンシップをとることが大切です。自分が可愛がりたいときに可愛がるという接し方をしていると、愛猫との信頼関係も壊れてしまうでしょう。
猫が悲しんでいるときのフォローの仕方
猫がしょんぼりと背中を丸めていたり、しっぽが垂れ下がっていたりするのは悲しんでいるサインです。愛猫の悲しんでいるサインに気づいたときや、悲しませるような言動をしてしまったときには、飼い主さんが精一杯フォローしてあげてくださいね。
愛猫の悲しいという気持ちの中に寂しさも含まれている場合には、飼い主さんが優しく寄り添うことで悲しみを癒すサポートができるでしょう。
家族の誰かがいなくなったときなどは、愛猫が新しい環境に慣れるまでいつも以上に甘えさせてあげたいですね。「大丈夫だよ」「そばにいるよ」と優しく声をかけながら撫でると、きっと愛猫も安心できるはずですよ。
一方、悲しい気持ちの中に怒りが含まれている場合には、しばらくそっとしておいたほうがよいでしょう。飼い主さんが傷つけることを言ってしまったときや、しつこく構ってしまったときなどは、愛猫が不機嫌になっています。不機嫌なときに謝罪したり慰めたりしても、仲直りは上手くいきません。
愛猫の気持ちが落ち着いたら、自分から飼い主さんに近寄ってきてくれるはずなので、そのときに誠意をもって謝りましょう。スキンシップをとりつつ慰めて、「あなたのことが大好きだよ」と伝えてくださいね。
まとめ
猫はクールで、あまり感情を表に出さないと誤解されがちです。しかし付き合っていくうちに、猫は意外と感情が豊かで、繊細な心の持ち主だということに気づけます。
飼い主さんとしては、愛猫にはできるだけ悲しい気持ちを味わわせたくないですよね。どのようなときに猫が悲しむのかを理解しておくことで、愛猫を悲しませない努力ができるでしょう。また悲しんでいる猫も、飼い主さんからの優しいフォローがあれば元気を取り戻せるはずです。
いつも愛猫への思いやりの気持ちを忘れずに、悲しみよりも喜びや楽しさを感じられる日々を過ごさせてあげたいですね!