猫の異食・誤飲の予防法
猫の異食・誤飲を防ぐ手立てはあるのでしょうか?ここでは、その方法を5つ紹介いたします。
1.危険なものは片付ける
まず、愛猫が興味を持って遊んでしまいそうなもの、誤って食べたら危険なものは片付けるようにしましょう。
ビニール袋や紙袋などで遊ぶことが全面的に禁止というわけではありませんが、遊ばせる際は必ず飼い主さんが見守るようにしてください。そして、遊び終えたら取り出せない場所に隠すようにしてください。
2.おもちゃで遊ばせる
日頃から猫用のおもちゃで遊ばせる習慣をつけることも大切です。
猫によって好みの獲物(ネズミ・鳥類・虫)などが異なります。様々な獲物の動きをおもちゃで再現し、愛猫が最も食いつく遊びをしてあげると喜びます。
ひとりで遊ばせる際は、誤飲のリスクが少ない蹴りぐるみがおすすめです。
ただしおもちゃも誤食してしまう場合があるので気を付けましょう。
3.一緒に過ごす時間を確保する
猫にも甘えたい時があります。1日のうちのほんの数分程度で構わないので、思う存分甘えられる時間を作ってあげましょう。
そうすることで不安を解消し、ストレスを和らげることができるでしょう。
4.空腹の時間を短くする
本来猫は少量の食事を数回に分けて食べています。犬と同じように1日2回では空腹時間が長くなりすぎる場合があるのです。
これが餌あさりの原因にも繋がってくるので、猫の場合は3回以上に細々と分けて食べさせることをおすすめします。
ただし、1日の摂取量の目安は守るようにしましょう。
5.猫草を食べさせる
春と秋にやってくる換毛期(被毛が生え変わる時期)は、より多くの毛を毛繕いによって飲み込んでしまいます。
これが胃のむかつきを招くことがあるので、適切に毛玉が吐き出せるように猫草を置いてみると良いでしょう。
飼い主さんが食べさせてみるのも良いですが、その場合は草が横向きになるように口元に持っていきましょう(食べやすくなる)。
猫が異食・誤飲しやすいものとその原因
人間の幼児が誤っておもちゃのパーツを飲んでしまうように、猫にも誤食が起こることがあります。いくつか原因になりやすいものをピックアップしてみます。
ブランケット
ブランケットは誤飲が起こりやすいものの1つです。
ふみふみしているだけであれば問題ないのですが、しゃぶったり噛んだりしているうちに飲んでしまうことがあるからです。これをウールサッキングといいます。
早期離乳で母猫が恋しくなりやすい猫・不安やストレスを抱えている猫にしばしば見られます。また遺伝の関係で、シャム猫の血統はウールサッキングをしやすいといわれています。
ビニール片やビニール袋
猫は「カサカサ」という音を聞くと獲物であるネズミを連想します。だからビニール袋を獲物に見立てて遊ぶのです。
遊びは狩りの練習のようなものなので、熱が入ると誤って食べてしまうことがあります。
また、全く別の理由からビニール片を飲んでしまうケースがあります。それは、自力で袋を開けて、フードやおやつを食べようとする行動です。特に食いしん坊な猫にありがちな事故なので気をつけましょう。
ヒモ状のもの
ヒモ状のものはヘビを連想させます。猫にとってヘビは捕食対象であると同時に天敵です。激しいバトルに見立てた遊びの結末として、飲み込んでしまうことがあります。
実は、万が一異食・誤飲が起きた時、対処法を誤るとかなり危険なもののダントツトップがこのヒモ類なのです。
愛猫がヒモ状のものを飲んでしまった時は、絶対にヒモを切断しないでください。ヒモ付きのおもちゃを誤食した場合も同様です。必ず口からヒモが出ている状態で病院に行きましょう。
ひっぱったりするのも危険な行動なので絶対にやめましょう。
テッシュや紙など
時々ティッシュや紙、ダンボールなどをむしって食べてしまう猫がいます。もちろん遊びのつもりという場合が多いのですが、他に原因があることがあります。
それは胃腸の調子が優れないケースです。猫草感覚で食べ、毛玉などを吐き出そうとすることがあります。普段は絶対に口にしようとしないものを食べようとしている時は注意してください。
まとめ
猫が意図的に食べてしまう異食の対象になりやすいものは、ティッシュ・紙・ダンボールなどでした。また、誤食しやすいものは、ビニール片・ヒモ・ブランケットなどでした。
いずれにしても危険なものは放置せず、日頃からストレスが蓄積しないように注意しましょう。そして、体調の変化に早く気づくことも大切です。食欲の変化や便の様子の変化、嘔吐などの症状が見られたら病院へ連れていきましょう。
子猫や若い猫は好奇心旺盛です。ご家庭に乳幼児がいる時と同様に、気をつけていきましょう。