猫に『NGな音』4選!理由としつけで使う方法とは

猫に『NGな音』4選!理由としつけで使う方法とは

猫は聴力が優れている動物です。人間の約3倍~5倍も耳がよいとされています。だからこそ普段人間が出している声や生活音も、猫にとっては騒音になることも…。そこで今回は、猫にはNGな音の種類を確認してみましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.掃除機やドライヤー等家電使用時の大きな音

掃除機を怖がる猫

猫は遠くにいるネズミの足音も聞こえるほど、優れた聴力をもっています。だからこそ、人間にとって大きな音は、猫にはもっと耳触りです。

たとえば、人間が日常的に使う家電には、大きな音が出るものがありますよね。掃除機やドライヤー、ミキサーなどは猫が苦手とする音です。ここでは音の大きさを可視化できるように、音の大きさをあらわす「デシベル」で数字を比較してみます。

猫が心穏やかにいられる音の大きさは、20デシベルが目安です。日常のものであらわすと、木の葉のふれあう音や、ささやき声ていどの音。人間の感覚だと、ものすごく静かである印象のレベルかもしれません。

しかし掃除機の音は、一般的に50~65デシベルで70を超えるものもあります。ドライヤーの音は70~90デシベルで、ミキサーは50~80デシベル、フードプロセッサーは75~100デシベル。猫にとって、これら家電の稼動音は騒々しいもの。しかも機械音なので、恐怖心がめばえやすいのです。

2.低い男性の声

男性に話しかけられ目を丸くする猫

猫の聴力は幅広い音をキャッチする力にも長けています。低い音から高い音まで、聞こえる音の幅のことを「可聴域(かちょういき)」といいますが、この音の高さを表わす単位を「ヘルツ」といいます。

ヘルツを用いて具体的な数字で比較してみると、人間の可聴域である20~20,000ヘルツに対し、猫は30〜65,000ヘルツの範囲の音を聞き取ることができます。高い音域は人間の3倍以上で、超音波も聞こえることがわかりますね。

また猫は、低い声に対して不安をおぼえやすい動物です。それは、大きな動物は鳴き声が低く、また猫同士で威嚇するときも低い声を出すからです。人間の女性は平常時で300~1000ヘルツ、男性は300~500ヘルツほどなので、猫は男性の低い声に苦手意識をもちやすいのです。

もし、猫のイタズラを止めたいときは、高い声で怒るよりも、男性のような低い声で一括した方が、猫が動作をとめてくれるはず。ただし、後の信頼関係に傷が入ってはいけないので、声の主が飼い主さんだとバレないようにしてくださいね。

3.予測不能な音

女性にくしゃみをされてびっくりする猫

予想もしない大きな音が突然鳴ると、人間でも驚きますよね。音の理由がわからない猫は、なおさら突発的に鳴る音は怖がります。

クラッカーの音や風船が割れるような破裂音、バイクの音や雷、インターフォンに地震のときの緊急地震速報もそうですね。

また、大好きな飼い主さんから出る音でも、突然の大きな音は苦手。豪快なクシャミや拍手に猫はびっくりしてしまうのです。

なお、猫が悪さをする前に拍手で気を引くことができます。ただし、飼い主さんが嫌われてしまわないよう、猫から姿を隠して手を叩くことをおすすめします。

4.シャワーやスプレーの音

シャワーに嫌な顔をする猫

シャワーのことを嫌っている猫は多いですよね。それは、『水が苦手だから』という認識が先立ちますが、実は猫はシャワーの音も嫌いなのです。シャワーの音は、猫が威嚇する音に似ているので、猫にとっては良い音ではないのです。

ちなみに、シャワーの後はドライヤーを使う方が多いと思います。そのため、猫にとっては、「シャワーの音の後はドライヤーの音が続く」とセットで覚えてしまうことも。その経験から、猫にとってのシャワーは「嫌なこと尽くし」といえそうです。

またスプレーの「シューッ」という音や、エアダスターの「プシューッ」という音も、ヘビや動物が威嚇する音に似ているため、猫にとってはNGな音になります。

まとめ

イカミミで驚く猫

猫が嫌いな音は、大きな音や、恐怖感のある低い音です。

そのようなNGな音を耳にすることでストレスもたまりますし、精神的に不安定になります。中には突然聞こえてくる音にパニックを起こし、PTSDをわずらってしまうこともあるほど。愛猫に安定した毎日を過ごしてもらいたいなら、騒音を立てず、なるべく静かな環境を用意してあげたいものですね。

なお、猫の苦手な音をしつけに使うなら、現行犯のタイミングで行うのが必須。その場合は、驚かしすぎず、音の出所が飼い主さんであるのを悟られないことが重要です。愛猫に「嫌なことをする人」と思われないように、上手に猫にダメなことを教えてあげてくださいね。

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