猫が『ぐったり』している時に考えられる原因4つ 飼い主が直ぐにすべきこととは

猫が『ぐったり』している時に考えられる原因4つ 飼い主が直ぐにすべきこととは

猫がぐったりしている時は、軽い症状から重い症状まで様々です。しかし、猫は身体が小さいためすぐに悪化しますので注意が必要です。それでは見ていきましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.泌尿器系の病気

トイレから覗く猫

ぐったりしているだけではなく排泄の様子がおかしい場合は、「急性腎不全」や「尿毒症」が考えられます。

尿は腎臓で作られますが、その腎臓の75%以上の機能が働かなくなると腎不全の症状が現れます。初期症状として飲水量の増加、食欲不振、嘔吐、脱水が起こります。さらに悪化すると貧血が起きたり、尿量減少や全く出なくなることもあります。症状が軽い場合はぐったりしていても治療によって一時的に症状が回復します。

腎臓の働きが低下し、体内から老廃物を排出できないとやがて尿毒症を引き起こし痙攣や意識混濁状態に陥ることもあります。猫は元々泌尿器系に問題が出やすく命の危険に関わってきますので、上記のような症状が見られたら、すぐに病院を受診してください。

2.腸閉塞

フードを出されてもぐったりする猫

猫がぐったりしているだけではなく、お腹が膨れたり嘔吐や食欲不振がある場合は「腸閉塞」が考えられます。

この場合、胃から送られるものが腸につまり、さらに腸内にガスが充満するため、膨れて痛みを伴います。さらに、激しい嘔吐が続きます。

遊んでいたオモチャやビニールなどの誤飲、腫瘍、腸炎などの病気が原因になります。

この場合は緊急事態ですので、すぐに病院を受診してください。

3.熱中症

元気がない猫

暑い時期に、ぐったりしているだけではなく、呼吸が荒くよだれを出している場合は「熱中症」の可能性があります。

猫の歯茎の赤みが強く心臓のドキドキが激しい場合は、体温が高くなっています。さらに歯茎が白くなると重症で、この場合は脳への影響も考えられます。

病院へすぐに電話をして応急処置を行い、早めに病院へ行きましょう。

4.重度の貧血

ぐったりしている猫

猫に「貧血」が起こると、ぐったりして元気がなくなります。

大量の出血、赤血球の大量破壊や血球産生減少などによって貧血は起こります。赤血球が壊される溶血性貧血は、ネギ類や薬物摂取による中毒が原因となる場合もあります。そのほか、腎不全、肝機能疾患、寄生虫、感染症なども原因となります。

血液検査を行い、早期に治療を行うことが必要です。すぐに病院を受診してくださいね。

まとめ

ぐったりしている猫

今回は、猫が『ぐったり』している時に考えられる原因についてお伝えいたしました。

症状が軽ければ治癒率も高くなり、猫の負担も少なくなります。ぐったりしている時は様子を観察するのではなく、すぐに病院へ行くことをおすすめします!

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