猫を短命にさせる恐れがある飼育環境
猫を家族に迎えた飼い主さんは、愛猫に長生きしてほしいと願うでしょう。その気持ちを実現させるには、いくつか気をつけてほしいことがあります。
ここでは、猫を短命にさせる恐れがあるNGな飼育環境を4つ紹介いたします。
1.猫トイレが汚いままになっている
猫は天敵から身を守るために、臭いには敏感です。トイレが汚れた状態では排泄を我慢してしまいます。トイレに行きたくても行けない状態が続くと、膀胱炎や尿路結石を発症してしまいます。
しかも恐ろしいことに、これらの病気を3日間放置すると死に至る可能性があります。尿道が細いオス猫は特にリスクが高いです。
トイレ掃除に関してはやりすぎて問題になることはありません。愛猫のためにも、むしろ積極的にやってあげましょう。
2.飼い主さんが喫煙者
飼い主さんが喫煙者の場合は、気をつけなければ猫の寿命を縮めてしまう恐れがあります。
その要因は次の通りです。
- たばこの誤飲(メンソールを好むことがある)
- 副流煙による2次喫煙
- 床や壁にニコチンが残留する3次喫煙
猫が間接的にでもたばこに触れる機会があると、全くない猫に比べて悪性リンパ腫を発症するリスクが2.4倍高くなる、という研究結果があります。
どうしても禁煙が不可能な場合は、猫が出入りしない場所で喫煙し、その後30分は触れ合いを避けるように心がけましょう。
3.何でも放置する
「どうせ後で使うから…」と、何でも放置してしまう習慣がある人もいるでしょう。特に紐状のものやビニール片をそのままにするのは大変危険です。
猫は好奇心旺盛な動物なので、これらを獲物に見立てて遊んでしまいます。その結果、誤飲によって命を落としかねません。
猫を家族に迎えると決めたその日から、出しっぱなしの癖を改めるようにしましょう。
しかしながら、細心の注意を払っていても事故が起こることはあります。その時は時間帯に関係なく動物病院を受診しましよう。
紐状のものは切ってしまうと危険です。不安でもそのままの状態で連れて行ってください(紐が腸管に入り込むと命に関わります。また、紐を切ってしまうと体内に入ってしまい確認がとりにくくなります。)
4.体調不良を放置してしまう
猫は人間のように言葉を操ることができません。そして、本能的に不調を隠す傾向にあります。それでも、「おかしいな」と疑問を抱く瞬間があるでしょう。
この疑問を無視するのは危険です。2〜3日安静にしていれば元気になるはずという思いが寿命を縮めてしまう原因になる恐れがあります。
特にぐったりしている・尿がまる1日出ていない・嘔吐や下痢が治らないなどの症状がある場合は、遅くとも翌朝には診察を受けてください。
ストレスにも気をつけよう!
物理的に危険なものに触れる機会を作ることもさることながら、精神的なストレスもまた短命の原因になってしまいます。
- 環境の変化(頻繁な模様替え家族が増える等)
- 構いすぎ若しくは構わなすぎ
- 過度な退屈
- 安心して身を隠す場所がない
基本的には愛猫が嫌がることはなるべく控え、スキンシップは愛猫が求める時に求めている分だけ満たしてあげましょう。
猫には縄張り意識があるので、安心して過ごせる環境を整えることも重要です。
まとめ
猫は人間が思う以上に繊細で、なおかつ好奇心旺盛な動物です。犬よりも本能に基づいた行動が多いことも特徴になるので、危険なものは最初から遠ざけておきましょう。
「たばこ」の存在も大きなリスク要因です。辞めたいと思っている飼主さんは、愛猫のためにも禁煙にチャレンジしてみてください。どうしても無理という場合は、猫が出入りしない場所で喫煙しましょう。
最後に、たとえ風邪であっても猫の場合は放置することが危険です。少しでも体調に疑問が湧いたら、翌日には病院に行くようにしてください。小さな注意の積み重ねが、健康寿命を伸ばす秘訣になります。