猫が舐めると危険なもの5つ!
猫がいる生活の中には、思わぬ危険が潜んでいるものです。
今回は、猫が舐めると危険なものを5つ紹介いたします。恐ろしい症状についてもあわせて解説いたします。
1.ユリの花(花瓶の水も含む)
ユリ科の植物は猫との相性が最悪な植物です。中でもユリの花は危険で、花瓶の水を飲んだだけでも命に関わる可能性があります。
ユリ中毒の症状は、食欲不振・元気消失・嘔吐・よだれなどです。摂取後1〜3時間程度で発症し、1〜2日程度で腎機能障害が見られることがあります。
最も重症なケースの場合には、急性腎不全によって命を落としてしまうこともあります。
2.たばこの吸殻・吸殻入りの水
たばこは人体にも悪影響を及ぼすように、猫にも害があります。
人間の場合もそうですが、吸殻や吸殻入りの水が体内に入ると、ニコチン中毒を引き起こします。
猫がニコチンを含む水を舐めてしまった場合、消化器症状(嘔吐・下痢)・よだれ・興奮・痙攣などの症状があらわれます。そして、最悪の場合は死に至ります。
3.アルコール
完全に雑食である人間の肝臓はアルコールを分解し、代謝することができます。しかし、肉食動物である猫の肝臓にはそのような機能が備わっていません。
つまり、アルコールをうまく分解できない体質なのです。一般的に飲料として嗜むアルコールも含め、猫には危険な存在なのです。
舐めてしまうとアルコールが全身を巡り、最終的には脳にダメージを与え、呼吸を止めてしまう恐れがあります。
具体的には、消化器症状・足元がふらつく・呼吸異常・昏睡などの症状があらわれます。
4.エッセンシャルオイル
アロマの原料になるエッセンシャルオイルも、アルコールと同様の理由から絶対NGな存在です。
たとえ犬用として販売されているものも、猫には危険が及ぶ可能性があるので控えましょう。
エッセンシャルオイルを舐めた場合、咳・よだれ・嘔吐・呼吸困難・神経症状などの中毒症状が見られることがあります。
また、肝障害を起こす可能性も指摘されており、摂取量によっては命に関わる場合があります。
5.界面活性剤
界面活性剤は石けんや洗剤、化粧品などに含まれています。そう考えると、意外と身近にありそうですよね。
中でも特に危険なのは洗剤系です。誤って猫が舐めた場合、口内炎・腹痛・消化器症状、添加物によっては肝障害などを引き起こします(肝障害は稀なケース)。
食器を浸け置きしたり、浴槽を掃除したりしている最中に舐めてしまうケースが多いようです。
いざという時の対処法は?
大切な愛猫を守るために、危険なものを舐めさせない環境を整えることが重要です。
とはいえ、突拍子もない行動を取るのが猫という生き物。万が一に備えた対処法を知っておくことも大切です。
こちらでは、いざという時の対応についていくつか紹介いたします。
動物病院に連絡する
まだ症状が出ていない段階でも、舐めてしまったことが発覚した場合は動物病院に連絡してください。そして、指示を仰ぎましょう。
既に何らかの症状があり、かかりつけの病院が遠方の場合は、最寄りの病院に連絡してください。
舐めたものが洗剤の場合は、洗剤の成分がわかる現物や画像などを持参してください。もちろん、スマートフォンでその商品の公式サイトにある成分表を検索したものでも構いません。
無理やり吐かせない
危険なものを口にしたからといって、その場で無理に吐かせることは控えましょう。
無理に吐かせることで、逆に猫の体調に危険が及ぶ場合があります。
まとめ
猫は、興味本位でいろいろなものを舐めてしまいます。それが猫の体調にとって相性の悪いものだった場合、最悪の場合は命に関わることがあります。
今回は、特に危険なものを5つ紹介いたしました。まずは、これらのものに触れる機会を回避してください。
そして、万が一舐めてしまった場合は必ず動物病院に相談してください。尚、その場で無理に吐かせる行為は逆効果になることがあります。病院側から指示がない限りは控えましょう。
「危険なものの存在を知る」「それらを遠ざける」「いざという時は冷静になる」飼い主としてはこれらのことがとても大切です。