1.水分がしっかり取れる栄養バランスの良い食事
猫の食事でまず意識をしたいのが、「水分がしっかりと取れているか」という点です。栄養をバランス良く取ることも大切ですが、何よりも水分をきちんと取ることが、猫の健康的な食事の理想です。
猫の病気で最も多いのが、泌尿器系の病気。これは、体内の水分不足が原因となり発症することが多いのです。
野生の猫であれば、ネズミや鳥等の小動物の内臓に含まれている水分によって水分補給をすることができます。ですが、現代の家庭で飼われている猫はカリカリのキャットフードが食事の主流となってきたこともあり、野生よりも水分を取る機会が少なくなっています。
もちろん食事とは別に、常に水を飲めるようにしているご家庭も多いでしょう。しかし、猫は自ら水分を取ることをあまり得意としていません。
そのため、ウェットフードを食事に取り入れて、猫が水分をしっかりと取れるように工夫をしてみるのがおすすめです。ウェットフードは水分含有量が80%前後あり、飲水量が少ない猫の水分補給をする手助けとなります。
もちろん、カリカリのキャットフードにも猫にとって有益な栄養が含まれているものが多くありますし、ウェットフードに比べると歯垢として残りづらいなどの利点もあります。ウェットフードと混ぜて猫に与えるなど、組み合わせながらあげてみてください。
好みにもよりますが、ドライフードに水を少しかけてあげるのも水分を摂る手段のひとつです。
2.年齢に合わせた品質の良い食事
猫の食事は、年齢や健康状態に合わせてフードを変えていくのも大切なポイントです。
若い猫の場合は、とても活発でカロリーも多く消費する傾向にあるため、しっかりとカロリーが取れる食事を取り入れてみてください。ただし避妊去勢手術の後は太りやすくなるので、専用にカロリー調整された食事が良いでしょう。
少しずつ運動量が減り始める7歳~10歳頃の猫ですと、若い猫と同じ食事では高カロリーになってしまう場合があるため、カロリーの低い食事に切り替えていくのがオススメです。
11歳~14歳頃の高齢期に入った猫は、シニア向けに調整された食事で健康を維持していきましょう。
また、この頃になると、猫によっては身体の不調が出てくる子も増えていきます。腎臓や心臓に良い栄養バランスの食事、関節に良い食事など、猫の健康状態に合わせてフードを選ぶことも大切です。動物病院で定期的に健康診断を受け、必要であれば療法食などを処方してもらいましょう。
近年は、お店で販売されている猫フードの種類も豊富にあります。年齢ごとに分けられていたり、健康状態に合わせた栄養が配合されていたりと多種多様ですので、ご自身の飼い猫の状況に合わせて選ぶことができます。
また、与える食事はできる限り品質の良いものを選ぶようにしてください。激安の食事の中には、猫が過剰に摂るべきではない穀類が多く含まれているなど、猫の健康に悪影響が出る恐れがあります。ここは、決してケチらないようにしたいところですね。
3.ときには猫の好物を食べさせてあげる
ある調査によると、長生きをしている猫の食事には共通点があることがわかりました。それは、「たまに猫の好きな食べ物を、自由に食べさせてあげている」ということです。
猫の性格が猫ごとにバラバラであるのと同じように、食事の好みも多種多様。猫はとってもグルメな動物で、マグロが好きな子もいれば、ささみが大好きな子もいます。
日頃は猫の健康を考慮した食事を取り入れているご家庭でも、ときどき猫の好物を食べさせてあげているようです。我々人間も、好きな物を食べている時は幸せでいっぱいになりますが、それはきっと猫も同じなのでしょう。
幸せな気持ちになれる食事をあげることが、猫の健康にどのような作用があるのかは、まだ詳しくはわかってはいません。ですが、好きなものを自由に食べられる幸せが、猫の健康に大きく繋がっているのかもしれません。
栄養バランスももちろん大切ですが、猫の好物なども食事メニューに織り交ぜながらあげてみてください。
もちろん、猫にあげて良いものかは事前に下調べをし、あげて良いものであってもあげすぎには注意してくださいね。
まとめ
猫を長生きさせる食事と、意識すべきポイントをご紹介しました。おうちで過ごす猫が増えた現代では、猫の食事も野生時代から大きく変わってきています。
猫が健康で長生きすると、それだけ私たち人間と楽しく過ごす時間も長くなるということ。これからも、猫が元気な毎日を過ごせるように、今回ご紹介した食事のポイントをぜひ意識してみてくださいね。