猫の老化のサイン
1.運動能力の低下
猫も高齢になると筋肉が衰えたり、関節に痛みを感じたりしやすいです。階段の上り下りやジャンプがスムーズにできなくなった愛猫の姿を見て、運動能力の低下という老化のサインに気づく飼い主さんは多いでしょう。
2.寝ていることが多くなる
老猫は体力が落ちてくるため、ゆっくりと休んで体力を温存しようとする傾向があります。若い頃よりも寝ている時間が多くなり、1日のうち20時間以上寝る猫も珍しくないようです。
老猫が毎日たっぷり睡眠をとることに問題はありませんが、体調不良が原因で寝てばかりいるというケースも考えられるので、愛猫がいつもより多く寝ている時は様子を見てくださいね。
3.体重の増加・低下
高齢になると、若い頃よりも代謝や運動量が低下します。消費カロリーが減ったのに食欲は旺盛なままで、今まで通りの食事を摂っている猫は太りやすいです。逆に食欲が低下して痩せてしまう猫もいるので、愛猫の体重の変化に注意しましょう。老猫になっても元気でいてもらうために、健康体重を維持する努力をしたいですね。
体重の増減には病気が隠れていることもあります。気になる場合は獣医さんに相談しましょう。
4.毛繕いや爪とぎの頻度が減る
猫は毛繕いや爪とぎによりこまめに自分の体のお手入れをしますが、高齢になるとお手入れをする体力や意欲が低下しがちです。毛繕いや爪とぎの頻度が減るので、毛並みが悪くなったり爪が伸びやすくなったりするという外見の変化も、愛猫の老化に気づくきっかけになるでしょう。
5.トイレ以外の場所で排泄する
高齢の猫がなりやすい腎臓病や泌尿器疾患、または認知症の症状としてトイレの失敗があります。トイレができていた愛猫がトイレ以外の場所で排泄してしまうようになったら、健康状態を確認するために一度動物病院で診てもらったほうがよいでしょう。
老化した愛猫のために飼い主さんが気を付けるべきこと
愛猫の老化のサインに気づいたら、飼い主さんは高齢の猫ができるだけ健康を維持しながら、快適に過ごせるように配慮することが大切です。
運動能力や体力が低下した猫は、トイレや水を飲むために移動するのも辛くなります。あまり動かなくても気軽にトイレをしたり水を飲んだりできるように、猫用トイレや飲み水の置き場所を増やしてあげるとよいでしょう。
また高齢の猫の健康維持のためには、運動習慣をなくさないことが重要になります。愛猫の遊びへの意欲が減退しているようなら、ぜひ飼い主さんのほうから遊びに誘ってみてください。激しい運動は体の負担になるので、おもちゃを猫の視線の高さで動かして捕まえさせるなどの無理のない遊び方がおすすめですよ。
肥満や痩せすぎを予防して健康体重を維持するために、食事をシニア用のフードに切り替えることも検討してください。食欲が低下した老猫には、温めたフードや柔らかいフードを与えると美味しく食べてもらえるでしょう。
愛猫の毛繕いや爪とぎが疎かになった場合は、飼い主さんがこまめにブラッシングや爪切りをしてお手入れのサポートをしてあげましょう。ブラッシングやスキンシップをしながら、愛猫の体に異常がないかチェックするのを習慣にすると、体重の増減や皮膚の病気にも早く気づけるはずです。
飼い主さんが毎日愛猫の健康チェックをするとともに、少なくとも1年に1回、できることなら半年に1回、動物病院で健康診断を受けることをおすすめします。
まとめ
猫の老化のサインは、7歳ごろから出はじめます。いつまでも子猫のように可愛らしい愛猫も少しずつ体力や運動能力が衰え、健康上の問題も出てきやすくなるので、飼い主さんは今まで以上にしっかり健康管理をしてくださいね。
また年老いた猫にも豊かな生活を送ってもらえるよう、愛猫の好みに合っていて食欲を刺激する美味しいキャットフードを用意したり、狩猟本能を満たす遊びに誘ったり、優しく話しかけながらスキンシップをしたりすることも大切です。
愛猫が元気に長生きできるように、そして最期まで幸せな日々を過ごしてもらえるように、できる限りのことをしてあげたいですね。