猫のしっぽが『固い』時の原因4つ!放置した場合の危険性とは

猫のしっぽが『固い』時の原因4つ!放置した場合の危険性とは

猫のしっぽは長さや形が色々あります。「まっすぐだったしっぽが固くなった」「動きがなめらかではない」などの様子が見られた時は、何かしらの病気が原因かもしれません。今回は、猫のしっぽが固い時の原因と放置した場合の危険性についてご紹介します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.馬尾症候群

振り向く猫

腰からしっぽに伸びている神経の束を「馬尾神経」と言いますが、その馬尾神経に異常が起きている状態が「馬尾症候群」です。

症状は、腰の痛み、しっぽが上がらない、しっぽがなめらかに動かない、ジャンプできないなど様々です。症状が進行すると排泄が困難になったり、後ろ足にふらつきがあらわれたりします。

これは、脊柱管の狭窄や椎間板ヘルニア、脊髄の腫瘍、骨の異常などが原因です。交通事故、キャットタワーからの落下などで馬尾神経を傷めたことで馬尾症候群になるケースもあります。

治療法は、鎮痛剤で痛みの管理をすることです。内科治療で効果がない場合や症状によっては外科手術が行われることもあります。

2.骨軟骨異形成症

振り向く折れ耳の猫

遺伝性の病気で、しっぽが変形し固くなったり、手首や足首の関節が腫れて痛む、歩き方がぎこちないなどの症状があらわれます。スコティッシュフォールドがかかりやすい病気です。

治療は、痛みの緩和など対症療法が行われます。猫は痛みがあってもそれを隠してしまう動物です。なんともないように見えても痛みを我慢している可能性もあります。

しっぽが固い、スコ座りをしている、歩き方がぎこちないなどの異変が見られたら、すぐに動物病院に相談をしましょう。

3.骨折、脱臼

扉を開けようとする猫

しっぽをドアに挟んだ、人にふまれた、引っ張られたなどで骨折や脱臼をしてしまう場合があります。治療せずにいると、しっぽが曲がったまま治ってしまうことがあるのです。

猫は痛みを隠す動物なので、猫がしっぽを痛めたことに飼い主さんが気づかず、骨が曲がって固まった後に気がつくケースもあります。

尻尾の骨折や脱臼によって排泄がうまくできなくなることもあります。骨折したしっぽの場所や神経の状態により、治療内容が変わります。

4.かぎしっぽ

後ろ足で立つ子猫

遺伝子の変異などで、生まれつき尻尾が曲がっていたり、丸くなっていたりして固い場合があります。

また、骨が軟らかい子猫の頃に母猫やきょうだい猫に踏まれるなどして曲がり、成長と共に骨が固くなることもあります。

このような場合は、放置しても健康に問題はありません。

まとめ

2匹の猫のしっぽ

猫のしっぽが固い時は、神経や骨に異常が起きている可能性があります。放置すると痛みをずっと我慢してしまったり、排泄がうまくできなくなってしまったりするおそれがあります。

骨折が自然に治ってしまったり、生まれつきかぎしっぽだったことが原因で、しっぽが固い場合もあります。

猫がしっぽを痛がっている、動きがぎこちない、排泄がうまくできないなど、気になる症状がある時は放置せずにすぐに動物病院に相談しましょう。

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