猫に『ケージ』は必要?2つの理由と慣れさせる時の注意点とは

猫に『ケージ』は必要?2つの理由と慣れさせる時の注意点とは

皆さんは猫との暮らしにケージを活用していますか? 「ウチは必要ない」と思っていても、実はご家庭によっては、いざという時に「(ケージが)あってよかった♪」となる可能性も。本記事では、猫に「ケージ」が必要な理由と慣れさせる際のの注意点などをご紹介したいと思います。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

1.猫の安全が確保できる

キャリーの中の猫

ケージに慣れていない猫にとって、ケージは自由を奪う不安なものに感じられてしまうかもしれません。そのため、入れられた瞬間に「出して~!」と鳴く猫もいますよね。

しかし、実は猫にケージに入ることに慣れてもらえれば、猫の安全面でとても役立つことがあるのです。

飼い主さんの留守中に何かとイタズラをしてしまう猫の場合、人の見ていない場所で床等に落ちているものを口にしてしまったりすることも少なくありません。そのような誤食のリスクをなくすためにも、目の届かない間はケージに入ってくれていればむやみに心配する必要がありません。

また、災害が起きた時に猫自身を守ってくれる道具としても役立ちます。実際、地震等で家具が倒れてきたときに、頑丈なケージに入っていたことで事なきを得た、ということもあるようです。

2.多頭飼いの時に役立つ

猫の個室

一口に「猫の多頭飼い」と言っても、実に様々なケースがありますが、年齢の離れた猫同士で飼い主さんが悩みがちなのは「食事」についてです。

特に『複数の猫のうち、1匹だけを療法食にしなければいけない』という場合、飼い主さんが心配するのは以下のようなことです。

  • 療法食しか食べてはいけない猫が、他の猫のフードを食べてしまうこと
  • 逆に、健康な猫が療法食を食べてしまうこと

そのような時にケージを活用することで、「食べさせたいフードを食べて欲しい猫だけに与える」ことが楽にできるようになるのです。

また、療法食を食べている猫がいなくても、猫全員が別々に自分のケージで食事をすれば、「取った」「取られた」の騒動もなくなりますし、与えられた量をちゃんと食べたか、残してはいないかを飼い主さんが正確に把握することもできます。

他にも、新入り猫を迎える時には最初から自由に会わせるのではなく、『まずはケージ越しに対面』という状態から始めたほうが、トラブルなくお互いに慣れさせることができるでしょう。

猫同士の相性が悪い場合にも、ケージを活用すれば交替で部屋に出してあげるなどして一緒に暮らしやすいでしょう。

ケージに慣れさせる際の注意点とは

ケージに閉じ込められて怒る猫

ケージはこのように、上手く使えば猫の安全や健康を守る大切なアイテムになりますが、もちろん慣れさせる際の注意点もあります。

それまでケージを使っていなかった猫がいきなり長時間ケージに入れられるのは、正直苦痛にしかなりません。また性格も大きく関係しますが、それまでにケージに入ったことのない期間が長ければ長いほど「ケージに慣れるまでの時間」がかかるかもしれません。

しかし、ケージを使うことにはご紹介したような大きなメリットもあるので、最初は『部屋にケージがある状況に猫を慣れさせる』ところから始めて、最終的にケージに長時間入ってもらうことに慣れさせると良いでしょう。

  • 最初は扉を開けたケージを、猫がいる部屋に置いておくだけ
  • 猫がその状況に慣れたら、食事やおやつの時間だけ猫に入って貰う

「いきなり長時間ケージに入る」のは猫がストレスを感じてしまうため、まずはケージの存在を認識させる程度から始め、次に短時間、楽しいこと(食事やおやつ)をする時だけケージに入ってもらうステップに進むことをおすすめします。

猫のお気に入りのベッドをケージに入れて、いつでも自由に入れるように扉を外しておくのも良いですね。

まとめ

ケージの中の猫

猫の「ケージ」は、正しく使えば飼い主さんにとっても愛猫にとっても便利で、状況によっては生活必需品になるでしょう。

しかし、慣れていない猫をいきなり長時間閉じ込めるなどの間違った使い方をすれば、猫にとっては「便利アイテム」ではなく「苦痛を与えられるもの」でしかなくなってしまいます。

猫がケージにトラウマを持ってしまうと、本当に必要な時でも断固拒否されてしまう上に、飼い主さんをそんな嫌な物を押し付けてくる人と認知してせっかく築いた信頼関係も失ってしまうことになりかねません。

猫がケージに慣れるまでの期間は、年齢や性格などによって違います。これから愛猫にケージに慣れてもらおうと思っている飼い主さんは「愛猫がケージにマイナスイメージを持たない」ようにすることを第一に、ケージ二自ら入ったり猫が快適に過ごせるような工夫をしつつ、猫自身のペースに任せて見守ってあげてくださいね。

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