猫に『ストレスを与えない』触り方4つ!力の加減や触れる場所にも要注意

猫に『ストレスを与えない』触り方4つ!力の加減や触れる場所にも要注意

猫とのスキンシップの時、触り方に気をつけないと、猫にストレスを与えてしまうことがあります。猫に嫌がられない触り方をするには、どうしたらいいのでしょうか。どのような触り方で、どの部分だったら大丈夫なのでしょうか。ここでは、猫の正しい触り方について解説します。

SupervisorImage

記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

1.びっくりさせないように近づく

猫の背中を撫でる男性

猫に対していきなり手を伸ばすと、猫が驚いて逃げてしまうかも知れません。猫が見えていない方向から手を伸ばした時はもちろん、猫が見えている正面から手を伸ばしても、それが急であれば猫は恐怖を覚えます。まずはしゃがんで体全体が猫の視界に入るようにし、その後そっと手を近づけてみましょう。

特に、初めて会う猫は知らない人間を警戒しています。触る前に、優しく声をかけるところから始め、手を猫に向かって差し出しましょう。触らせてくれる猫は、多くの場合自分から近づいて来てくれます。そして、一般的に猫が触られて喜ぶ首や顔周りから撫でるようにしましょう。撫でる前に、手を差し出したままにして自分の手の匂いを嗅がせると猫が安心しやすくなりますよ。

2.優しくゆっくり撫でる

寝転ぶ猫の顎の下を撫でる手

猫は多くの場合、毛並みが乱れる方向に撫でられるのを嫌います。撫でる時は、毛並みに沿ってゆっくりと、力を入れずに触りましょう。慣れていない間柄では、頭や背中を撫でる時は手のひら全体を使ってゆっくり撫でると猫が安心しやすいでしょう。

信頼関係のできている飼い主さんと猫の場合には、手のひら全体で撫でるだけでなく、マッサージするように軽くもんだり、指先で軽くタッチするように撫でたり、猫が好きな撫で方を探してみるのも良いですね。

3.猫が喜ぶ部分を撫でる

猫の頭を撫でる女性の手

自分でグルーミングできない部分でありフェロモンが出る場所でもある顔周りは、撫でてあげるとほとんどの猫が喜びます。顎の下から首周り、耳の後ろが特に撫でられると気持ちよい部分です。背中も多くの猫が撫でられると喜びます。

しっぽの付け根は、猫にもよりますが、撫でられるのが好きな子は、軽く叩くように撫でるのがおすすめです。

毛がふわふわしているお腹はついつい触りたくなる部分ですが、お腹は大切な臓器が詰まっている急所です。心を許した相手でなければ、お腹を見せたり触らせることはないでしょう。

自分から仰向けになって「撫でて」アピールをする猫もいますが、撫でてもらうのが好きな子ばかりではありません。背中や顔周りを撫でられるのが好きでも、お腹や手先足先などに触れられるのを嫌がる子猫は多くいます。初対面の猫では様子がわからないので、お腹は触らない方がいいでしょう。

しっぽや後ろ手足は、ほとんどの猫が触られるのを嫌がります。飼い主さん以外は、わざわざ触ろうとしない方が良いでしょう。

4.嫌がる時は無理をしない

撫でる人の方を見る猫

猫の気分が乗らないのに無理に触るのはもちろんNG。猫にはひとりになりたい時があるので、そんな時はむやみに構ってはいけません。

猫がリラックスしていたり、甘えたい気分の時がチャンスです。構って欲しくて自分から寄って来たら、たくさん撫でてあげましょう。

ただし、撫でられて気持ちよさそうにしていたかと思ったら、猫が「もういい」と思ったのにずっと撫で続けたせいかいつの間にか猫がイライラしていることもあるので気をつけて下さいね。耳を後ろ向きに伏せる、いわゆるイカ耳になったり、しっぽをバタバタと強く振り始めたら「もういいよ」のサイン。そのような様子が見られたら、猫の気持ちを尊重して撫でるのをやめてあげましょう。

まとめ

触られそうな猫

お迎えして間もない猫や初対面の猫など、慣れていない間柄の場合には猫には警戒心あります。猫がかわいいからとむやみに触ると怖がらせてしまい、慣れるのによけいに時間がかかります。無理をせず、少しずつ猫が喜ぶ方法で触るようにしましょう。

スキンシップは、飼い主と猫との絆を深めるためにとても大切です。それだけでなく、日頃から猫と触れ合っていると、何か異常があった場合にも早く発見できる可能性が高くなるでしょう。

そのためにも、ストレスを与えない触り方をして、普段から触られることに慣れさせておくことをおすすめします。

スポンサーリンク