1.運動量の減少
老猫になると、若い頃に比べて運動量が激減し、寝てばかりいるようになる場合も。運動量が減ることで消費エネルギーも少なくなるため、たくさん食べる必要もなくなってきます。
この理由の場合、運動量減少のせいで自然と食べる量が減っているだけなのですが、飼い主さんから見ると(ご飯を前よりあまり食べなくなった…)と感じてしまう場合もあるかもしれませんね。
2.体調が悪い
一般的に「シニア期」と呼ばれる時期に入った猫は、体調に不安を抱えていることも少なくありません。消化器系や腎臓などに病気を抱えてしまうケースも増えてくるため、体調が思わしくなく食も細くなりがちです。
また、歯周病は『3歳以上の猫の8割程度がかかってしまう』とも言われているようです。歯周病や口内炎といった口腔内トラブルがあると、痛みによってご飯が食べられなくなってしまいます。
よだれが出ていたり口臭がきつい、というような、飼い主さんにも分かる症状がある場合には、猫が口腔内にトラブルを抱えている可能性もあります。早めに動物病院を受診することで思わぬ病気の早期発見にも繋がることがあるでしょう。
3.固いものが食べにくい
年齢を重ねると、人間同様猫でも色々な部分の筋肉が衰えてきますよね。猫の場合、ドライフードを噛むのに必要なあごの力も弱くなってしまうため、固いフードや粒の大きなフードが食べにくくなっているという可能性もあるでしょう。
この場合は、ドライフードをぬるま湯でふやかして柔らかくしたものを与えたり、ウェットフードを併用するといった対処法があります。
食べやすいフードを与えることで食欲が戻ってくることもありますが、もしそれでも食べにくそうにしている場合は、前述のように体調不良の可能性もあるため、動物病院を受診することをおすすめします。
まとめ
老猫になると様々な原因からご飯を食べてくれない場合があります。しかし、単に運動量が減ってたくさん食べる必要がなくなっただけ、という場合と、体調が悪くて食べられない場合では猫の様子が明らかに違うでしょう。
いくら「猫は病気を隠す生き物」と言われていても、長年一緒に暮らしてきた飼い主さんであれば気付けることもあります。
筆者も以前に愛猫の様子がいつもと違うと感じて病院に連れて行ったところ、膀胱炎になる何歩も手前の「超早期発見」状態で、逆に獣医さんからここまで早く気付けたことに驚かれた経験があります。
また「成猫時には1年に一度の健康診断を」と言われていますが、老猫の場合は半年に一度が望ましいかもしれません。大切な愛猫が少しでも長生きできるよう、普段から様子の変わった部分はないか、気にかけてあげてくださいね。