1.水分不足
冬に起こる猫の便秘の原因としてまず挙げられるのが、水分不足です。
猫はもともと、あまり水分を取らない動物ですが、寒い冬場になると水を飲む量は更に減る傾向が見られます。水分を取ることで、便が柔らかくなり排便をしやすくなりますが、摂取する水分が減ってしまうと便が硬くなり便秘がちになります。また、水分不足は泌尿器の病気の原因にもなるため、猫に水分を取らせる工夫が必要です。
まず、普段から猫の飲水量はチェックするようにしましょう。そうすることで、猫がいつもより水を飲んでいるのか、そうで無いのかが判断できます。
飲水量が減ってきていると感じたら、水入れの数を増やして飲水のチャンスを増やす、まめに水を交換して常に綺麗な水が飲める状態にする、冷たい水が苦手な場合は湯ざましの水を準備するなどしてみてください。
また、水分量の多い食事を与えるのもおすすめです。ウェットフードや便秘対策向けのフードなどを普段の食事に取り入れて、猫がきちんと水分を取れるようにしてあげましょう。
2.運動不足
運動不足も便秘の原因となります。寒さを苦手とする猫は、冬になると活発さがなくなり運動量も減っていきます。運動量が減ると腸の動きも悪くなり、便を押し出す力が弱まった結果、便秘になっていくのです。
そのため、毎日猫に適度な運動をさせてあげましょう。猫自らがあまり動かないようであれば、飼い主さんからおもちゃを使って猫の気を引き、体を動かすよう仕向けてみてください。
適度な運動は便秘だけでなく、猫の健康維持にも繋がりメリットもたくさんあります。1日5分〜10分を数回だけでも体を動かすようにしていきましょう。
3.腸に毛玉が溜まったため
基本的に猫には年2回換毛期があります。1年のうち、冬になる前と夏になる前に、冬毛・夏毛へと徐々に毛の入れ替わりが起きますが、この時に大量に毛が抜けていきます。
猫は常に毛繕いをして、身体を綺麗にしている生き物です。そのため、換毛期に毛繕いをした毛が腸管に詰まり、便秘になることがあります。あまりに溜まりすぎると「毛球症」という、飲み込んだ毛が胃腸で塊となって消化器症状を起こしてしまう病気になる恐れも。
対策としては、まずブラッシングをまめにしてあげることです。特に、換毛期にブラッシングをして余分な毛を取り除くことで、猫が飲み込む毛の量を減らすのです。
また、毛をたくさん飲み込んでしまっている場合は、「猫草」を与えるのも効果が期待できるかもしれません。猫草を食べることで、胃腸に溜まった毛を吐き出してくれることがあります。とはいえ、逆に草と毛が絡まってしまうこともあるので、過剰に与えるのは控えましょう。
4.季節の変化によるストレス
猫はストレスに弱い繊細な生き物です。気温がどんどん寒くなる季節の変化を敏感に感じ取って、それがストレスとなり便秘になることもあります。寒い季節は暖かい暖房の前から動きたくなくなり、トイレに行くことすら億劫になってしまうことも。
猫はもともと寒いのが苦手です。対策としては、部屋の気温を猫が快適に過ごせる温度に常に保つことです。特にトイレ周りが寒いとトイレを敬遠してしまうことがありますから、そのあたりにも気を配りましょう。
部屋全体を寒すぎず、暖かすぎない温度に設定してあげると良いでしょう。
まとめ
今回は、冬に猫が便秘になる原因と、その対処法をご紹介しました。
猫の便秘は猫の健康に関わる大事な部分ですので、冬だけでなく、常日頃から意識して、猫の便の状態を常にチェックする、トイレをいつでも綺麗にするという対策を取るようにしていきましょう。
また、上記した冬場特有の原因以外にも、内臓の病気が原因で便秘を起こしているかもしれません。元気食欲があるとしても、3日以上便が出ない場合は必ず動物病院を受診してください。
猫がいつでも元気よく過ごせるようにしてあげてくださいね。