1.嘔吐・下痢
猫がネギ類を食べたときの初期症状として、嘔吐や下痢などが挙げられます。注意すべきなのが多くの場合、猫がネギ類を食べてから症状が現れるまで数日間の時間差があることです。ネギ類を食べてから数日後に嘔吐や下痢などが起こるため、ネギを食べたと気付かず様子見してしまう恐れがあります。
また、猫は吐き戻しによる嘔吐やストレスによる下痢なども多いため、気にしない方も少なくありません。ネギ中毒を引き起こした猫を早期発見できるかは、普段との違和感や他の初期症状に飼い主さんが気付けるかによっても左右されます。
2.溶血性貧血
猫がネギを食べることで起こる症状の原因が「有機チオ硫酸化合物」です。人間に対しては危険性がない物質ですが猫の場合、有機チオ硫酸化合物を摂取することで体内の赤血球が破壊されてしまいます。
赤血球が壊れることでおこる「溶血性貧血」を引き起こし、息切れや元気消失などの異常が現れます。
3. 血尿
有機チオ硫酸化合物によって、体内の赤血球が破壊されると猫に血尿が現れることがあります。猫が血尿を引き起こしていたら、できるだけ早いタイミングで動物病院を受診しましょう。
血尿はネギ類の摂取以外に尿疾患の症状としても知られています。血尿にいち早く気付くためにも日頃から、こまめなトイレ掃除と排泄物のチェックを習慣化させることが大切です。
4. 急性腎不全
ネギを食べることで破壊された赤血球の色素が原因で、急性腎不全を発症する猫もいます。急性腎不全とは、何かしらの要因によって数日間で急激に猫の腎臓機能が低下していく病気。対応が遅れると命に関わる危険な状態です。
突然ぐったりした、呼吸が荒い、意識の有無が判断しにくい場合は、急性腎不全が進行している恐れがあります。緊急で動物病院での処置が必要です。
まとめ
猫にとって危険なネギですが、その種類は様々。長ネギやタマネギは勿論、ニラやらっきょうもネギ類に分類されます。また、ネギそのものでなくともスープや加工品にネギ類が含まれている場合も注意が必要です。
加熱しても猫にとって危険な有機チオ硫酸化合物は消失しないため、とにかく食べさせないことを第一に考えることが重要です。