1.事前に緊急動物病院について確認しておく
夜間に緊急診療を受け入れている動物病院は限られています。万が一、猫が急に体調を崩したとき迅速に対応できるよう最寄りの夜間緊急対応している動物病院を事前に探しておき、ここに連絡すると決めておきましょう。
調べる際は、「お住いの地域+夜間緊急動物病院」と検索すれば、最寄りの医院ホームページが表示されるはずです。ただし、医院によって緊急対応している時間や休診日にしている曜日が異なります。不測の事態にも備えて2~3件は探しておきましょう。
地域によっては県内に夜間診療の対応病院がない、または少ない場合もあるので、県外の病院も含めて調べておくと安心です。
2.受診前に電話
夜間緊急動物病院に連れていく際、前もって電話連絡を入れておきましょう。事前に連絡を入れておくことで、診療対応がスムーズとなります。猫が具合悪くなったときパニックになって、とりあえず動物病院に連れていく飼い主さんもいらっしゃいますが、冷静になって行動しましょう。
病院によっては緊急対応中に電話に出られないこともあるので、容態が悪い場合は病院に向かいながら連絡を取ってみてください。
また、中には連れていくべきかどうか迷っており電話対応してくれている動物病院のスタッフに相談される方もいます。飼い猫の情報を把握している、かかりつけ獣医師なら回答してくれるかもしれませんが、初診の動物病院の場合は迂闊な回答はできません。迷ったときは連れていくのが無難です。
連れていくときは必ずキャリーケースに入れてください。慣れない場所では、いつもおとなしい猫でもパニックになって逃げ出してしまうことがあります。
また、元々病院が苦手で、暴れてしまったり逃げてしまったりする可能性があれば、大きい洗濯ネットに入れてさらにキャリーケースに入ってもらいましょう。
3.診察
夜間緊急動物病院に到着したら、スタッフから問診票記載をお願いされることもあります。診察に関わる貴重な情報ですので、漏れがないよう記載しましょう。ただし、猫の状態が重篤の場合は問診票記載よりも診察・処置を先に行う場合があります。
救急病院の中には「トリアージ」と呼ばれる重症度判定を、来院してすぐに行うことがあります。混雑時はこの「トリアージ」に則って、その後の診察の順番が決まる場合があるので、救急病院では必ずしも来院順とはならないことや、問診から診察までの手順が異なる場合があることを心に留めておいてください。
獣医師による処置が施された後、病名・状態の診断、今後の治療について説明されます。猫は、処置が終了次第その日のうちに帰れるパターンもあれば、状態によって入院することもあります。
まとめ
夜中に突然、猫の具合が悪くなったときパニックになってしまう飼い主さんは少なくありません。しかし、猫の命を助けられるのも飼い主さんだけです。緊急事態が発生しても冷静に素早く行動できるよう日頃から準備しておくことが重要です。
猫は体の不調を言葉で訴えることができませんから、見た目に症状が現れたときにはすでにかなり進行している場合もあります。具合が悪い場合は自己判断で様子を見ずに、動物病院に相談しましょう。
また、夜間診療の診察料はスタッフ・獣医療環境確保の関係で通常受診よりも高額になりやすいです。通常診療で数万円、手術が必要となると数十万円の費用が必要です。前もって猫用の医療費を確保してくことでお金を理由に猫の治療を迷うことがなくなります。もしくはペット保険加入を検討するのもひとつの選択肢といえます。
日頃から少しずつ猫のトラブルに備えておくことが何よりも重要です。