1.元気がなく食欲が低下する
心筋症には目立った初期症状がありません。強いて言うのであれば、心臓に負担がかかっているため元気がなく、運動することを嫌がります。また、運動量の低下と併せて食欲も低下する傾向にあります。口呼吸が目立つようになる、苦しそうなどの症状が見られたときには病状が進行しています。
目立った症状がないため、定期的な健康診断を受けていても血液検査だけでは、心筋症の初期症状に気付けないケースがあります。心筋症の早期発見のためには超音波検査やレントゲン検査なども併せて受診することが重要です。
2.動脈血栓症
動脈血栓症とは、その名の通り動脈内に血の塊が詰まってしまう病気です。最悪の場合、突然死を迎えてしまうことが少なくありません。動脈血栓症は、いつ血栓が詰まるか予想が難しく、心筋症初期の段階でも発症する恐れがあります。
動脈血栓症が起こると死に至る可能性が非常に高く、奇跡的に助かったとしても再発するケースが多いです。そのため、心筋症と診断されると血栓の発生を予防する薬が処方されます。
3.肺水腫・胸水
肺水腫とは、肺にお水が溜まることで咳や呼吸困難などの症状がみられる状態です。本来であれば全身に送り出されるはずの血液が、心臓機能低下によって肺に溜まってしまいます。胸水も同様に心機能低下によって胸腔にお水が溜まっていきます。
いずれも症状が現れることで、猫の負担が大きくなり息苦しい状態となります。
4. 不整脈
猫が心筋症を患うと不整脈が見られる場合があります。不整脈とは、通常一定リズムで波打つ脈拍が不規則になる症状。不整脈が軽度の場合、目立った症状が現れませんが、重度の不整脈だと失神などを起こすことがあります。
まとめ
猫の心筋症は確実な予防が困難で、完治させることができない病気。そのため、早期発見が何よりも重要となります。心筋症の早期発見のためには、定期的な動物病院での健康診断が必要です。
血液検査だけでなくレントゲン、超音波検査など複数の検査を行うことで初期症状を逃しにくくなります。心筋症は発症すると、厳しい闘病生活を続けていくことになるうえ、突然の別れも覚悟しなければなりません。この機会に愛猫を健康診断に連れていってあげてください。