体調不良のサインになる猫の眠り方
1.いつもと違う場所で眠る
いつもは飼い主さんのそばで眠る猫が飼い主さんから離れた場所で隠れるように眠っている時やいつもはあまり行かないような場所で眠っている時は体調が悪い可能性があります。
猫は弱っている時、自分の身を守りながら回復を待とうと、誰にも見つからないように身を潜める習性を持っています。また怖い思いをした時や強いストレスを感じた時にも、猫は同じように安全だと思う場所に隠れたりそこで眠ることが多くなると考えられます。
逆にいつも眠る時はひとりになりたがる猫が飼い主さんのそばで眠る場合も、体調不良や不安を感じているサインかもしれません。SOSを発していると考えられるので、優しく寄り添いながら他にもいつもと変わったことはないかよく観察しましょう。
2.ずっと眠っている、よく眠れていない
愛猫がいつも起きている時間帯にも横になったままで一日中眠っている場合や、逆によく眠れずに落ち着かない様子が見られる場合は、体調不良の疑いがあります。ずっと眠っていてごはんの時間になっても起きてこない時や、夜に熟睡できないでいる様子がある時は特に心配です。
3.体を丸めお腹を隠して眠る
体を丸めてお腹を隠すような体勢で眠っている猫は、体調が悪いため急所であるお腹を守ろうとしている可能性が考えられます。
しかしお腹を隠して眠っているからといって、必ず体調が悪いとは限りません。お腹を丸めるのは猫が眠る時によくとる姿勢で、日頃からその丸まった体勢で眠ることが多い猫もたくさんいます。寒さを感じている場合にも丸まって眠ります。秋冬になってから愛猫が丸まって眠るようになった場合は、まずは寒くないように室温を調整してみるとよいでしょう。
4.うずくまって、すぐに動ける状態で眠る
猫がリラックスした状態ではなく、うずくまってすぐに動ける状態を維持しながら眠っているのは、体調不良があったり痛むところがあったりするサインの可能性があります。動物としての本能から、敵が襲ってきても素早く逃げられるように、自分が弱っている時はより警戒心を強くし、すぐに動ける体勢で体を休めようとするからです。
いつもは体の下に足をしまった香箱座りや、仰向けなどのリラックスした体勢で眠っている猫が、警戒心をあらわにした体勢で眠っている時は体調や環境の変化がないか、よく注意して観察してみてください。
動物病院で受診が必要な場合とは?
体調不良のサインになる猫の眠り方を4つご紹介しましたが、愛猫が当てはまる眠り方をしているからといって必ず体調が悪いとは限りません。単に騒がしいから静かな場所に隠れて眠っていたり、たくさん遊んで疲れたから長時間眠り続けていたり、部屋が寒いから体を丸めて眠っていたりする可能性もあります。
動物病院で受診が必要かどうかは、その眠り方は愛猫のいつもの眠り方と違うのか、いつもと違う眠り方になる原因に環境の変化やストレスとなる出来事などの心当たりはないか、眠り方以外にも体調不良が疑われる様子がないかなどを考えて判断してください。体調が悪かったりどこかに痛みがあったりする時は、どんな姿勢かにかかわらず、猫がリラックスしていないと飼い主さんが感じることも多くあります。
また、眠り方がいつもと違うだけでなく、ぐったりしていたり呼吸が苦しそうだったり、食欲がなかったりといった様子がある場合はもちろん、早めに動物病院を受診しましょう。
まとめ
猫はもともとよく寝る動物なので、1日のうち15時間ほどを眠って過ごしていても「眠ってばかりいるけど具合が悪いのかな?」と心配する必要はありません。子猫や老猫の場合は20時間近く眠ることも珍しくないので、無理に起こしたりせず好きなだけ眠らせてあげましょう。
大切なのは体調が悪いせいでいつもと違う眠り方をしている時に、飼い主さんがしっかり気づくということです。しかし猫は体調不良を隠す傾向があるので、体調がかなり悪化するまで飼い主さんが気づきにくいことがある、というのが悩みどころです。日頃から愛猫の様子はよく観察して、些細な変化を見逃さないように心がけてくださいね。
また今の段階で体調に問題がなくても、今後の健康のために快適な睡眠環境を整えてあげたいところです。気持ちよく眠れるように愛猫の好みに合った猫用ベッドを用意したり、暑すぎたり寒すぎたりしないように室温を調整したり、愛猫の幸せな睡眠のためにできることをしましょう!