1.マーキング
外出先から帰宅したとき、猫が全速力で飼い主さんのところに鳴きながら駆け寄ってくることがあります。これは飼い主さんおかえりなさい、というメッセージ以外にも外出してとれてしまった自分のフェロモンをマーキングし直す意味もあります。
猫の頬っぺたにはフェロモンを分泌する器官が存在します。帰ってきた飼い主さんの手足に頬っぺたをすりすりさせているのはこのフェロモンを擦り付け直しているのです。
ちなみに玄関先まで飼い主さんを出迎えに行く猫の心理として、自分のテリトリーに侵入した存在を目視で確認したいという気持ちもあります。
2.お腹空いた
台所など猫のご飯やおやつがある場所に鳴きながら付いていくときはお腹空いたとアピールしているのかもしれません。可愛く鳴きながら付いていけば、ちょっとだけでもご飯やおやつをもらえるかもしれないと考えるあたり、猫もなかなかの策士といえます。
飼い主さんとしても可愛いし、お腹を空かせているのはかわいそうだからと、ついついご飯やおやつを与えがちですが、これを繰り返すことで猫が肥満になる可能性が高まります。
猫の肥満は心臓病などの病気や生活習慣病の原因となる要因。人間同様、適正体重に戻るためには大変なダイエットに挑まなければならなくなります。
かわいそうという気持ちはぐっと堪え、猫にとって最適な1日の給餌量を守ってあげましょう。
3.かまってほしい
猫が鳴きながら飼い主さんの近くにすり寄ってくる気持ちとして、かまってほしいアピールも考えられます。どのようにかまってほしいかは、そのときの猫次第。ただ単になでなでされたい場合もあれば、おもちゃで遊んでほしいなど要求は様々。
色々試して猫が満足気になる行動を模索してみてください。ただし、猫がかまってほしそうにしているからといって、しつこくすると怒られてしまいます。そんな自由なところも猫の魅力です。
4.置いていかないで
飼い主さんが外出しようとしたときに、すり寄ってきたときは置いていかないでと訴えているのかもしれません。飼い主さんの行動で外出とお留守番を察知しているのです。
外出するとき猫が甘えてくる場合、分離不安の可能性も疑わしいです。分離不安とは猫が飼い主さんに対して精神的に依存してしまっている状態。場合によっては猫に大きなストレスを与えかねません。
留守中に猫が問題行動するようになる、外出時の置いていかないでアピールが激しいなど行動が過激になってきたと感じた際は動物病院に相談されることをおすすめします。
まとめ
猫が鳴きながら、すり寄ってくる行為には状況ごとに様々な意味が込められています。おねだりするときにもよく見られる行動ですが、猫の言うことを聞いてしまうと鳴きながらすり寄れば飼い主さんが言うこと聞いてくれると猫が勘違いして習慣化してしまうケースもあります。
猫によっては大声で鳴くようになったり、しつこく付いて回ったりするようになるため、おねだりには応えないか、時間を置いてから対応してあげるなどの工夫が大切です。