猫と『暖房器具』を使う時の重要な注意点3つ

猫と『暖房器具』を使う時の重要な注意点3つ

全身をモフモフの毛で覆われている猫は、意外にも暑さに強く、寒さに弱い動物です。そのため、人間と同じ空間で暖房器具を共有することは問題ありません。ただし、暖房器具の種類ごとの使用上の注意点がありますので、チェックしておきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.ストーブやヒーターはサークルを利用

ヒーターの前でくつろぐ猫

ストーブやヒーターは、温風や温熱で、いち早く体感温度を上げることができる暖房器具。スイッチを付けた瞬間、ヒーターの前に集まってくる猫ちゃんもいるほど、体感温度を上げるのが早いですよね。

そんな直接触れやすい暖房器具だからこそ、ガードが必要です。近づき過ぎてやけどをしたり、ヒーターの上に猫が乗っかって倒したり、ケガや火災など危険要素がたくさんあるからです。

また、猫は毛が焼けても、熱さが皮膚に到達するまでは気づきにくい動物。実は冬になると、暖房器具で毛を焦がしてしまう猫が増えるのです。猫のやけどを予防するために、ストーブやヒーターと猫が距離をとれるよう、ガードを作ったり購入したりなど対策をしましょう。

2.こたつは酸欠に注意

こたつの中で寝る黒猫

暗くて、狭くて、あたたかいこたつは、猫が好む3大条件が揃った暖房アイテム。誰にもジャマされず静かに暖をとれるという、冬の猫にとっては天国のような場所なのです。しかし、一方でこたつが猫にとって危険な場所であることも同時に把握しておきましょう。

空気がこもりやすいこたつは、体ごと入り込む猫にとって、酸素不足になりやすい場所。熟睡して長時間いると、猫は低酸素状態の空気を吸い続けてしまいます。重症となった場合、脳への障害や命を落とすこともあるのです。

さらに熱中症になる猫もいますので注意してください。

なお、こたつにも、石英管やハロゲンタイプなどいろいろな種類があります。その中でも、昔ながらの練炭や豆炭を使用したこたつは、一酸化炭素が発生するので要注意。猫を飼っている家では、電気こたつを選びましょう。

また、こたつを使用する際の温度設定は「弱」で、こたつ布団の一部を開けておくのがベストです。さらに飼い主さんが不在をするときには、スイッチがOFFにしてあるか、必ず確認してくださいね。

3.ホットカーペットや床暖房は低温やけどに注意

床で寝る茶猫

人間にとって、ホットカーペットや床暖房は、足元からあたためてくれる暖房器具です。しかし、猫は全身で横になり、さらに人よりも体温も高いため、人間以上に低温やけどのリスクが高くなります。

猫の低温やけどを回避するためには、温度設定が重要。室温を設定できる床暖房なら、20度~23度に、強弱で3段階設定のものなら「低」にとどめましょう。

さらに、猫がずっと同じ体勢をしているときは、体勢を変えやすいように触れてあげるのも良いですね。

まとめ

暖炉の前で寝る猫

人間が使うどの暖房器具にも、猫にとってはそれぞれ注意すべき点がありますが、中でも最も使いやすいのはエアコンです。

ただし、いずれにしても室内は乾燥しますので、部屋のドアを開けて逃げ場を作ったり、加湿器を使ったりなどの保湿対策は必須です。

また、暖かい場所に長時間い続けることで猫が脱水症状にもなりやすいので、部屋の中に水飲み場を作ったり、水分の多いウェットタイプのおやつをあたえるなどの調整もおすすめですよ。

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