1.ストレス
猫が「がん」を患うリスクを高めてしまう一因としてストレスが考えられます。猫はデリケートな生き物であるため、人間にとっては些細なことに対しても大きくストレスを感じることがあります。たとえば生活環境が変わった、一緒に住む家族が増減したなどが猫のストレスとして挙げられます。
ストレスが蓄積することで、猫の免疫能力も低下してしまい結果的にがんの発生率を高める恐れがあります。ストレスはがんだけでなく、様々な猫の疾患にも関わってくる要因です。日頃から飼い主さんによるストレス除去が猫を長生きさせるために必要となります。
2.生活習慣
猫が「がん」になる要因に生活習慣も挙げられます。ここでいう生活習慣とは飼い主さんが関わる内容も多いです。がんのリスクを高める生活習慣として飼い主さん・ご家族の喫煙(タバコ)、猫の運動不足などが挙げられます。
タバコには発がん性が高い物質が含まれています。猫の近くで喫煙すると受動喫煙によって、猫の体内に発がん性物質が蓄積されてしまいます。猫を飼育されるのであれば禁煙、または猫のいる家では吸わないように徹底することを推奨します。
また運動不足は猫のストレスが溜まるだけでなく、肥満を招く恐れがあります。肥満になった猫は「がん」だけでなく、泌尿器疾患や内分泌疾患など多くの疾患リスクも高まります。飼い主さんは適度な運動を心がけてあげてください。
3.ウイルス
意外かもしれませんが猫のがんはウイルスによっても引き起こされる場合があります。猫のがんに関わるウイルスは、猫白血病ウイルスです。猫白血病ウイルスに感染した猫はリンパ腫や白血病(血液のがん)を引き起こします。
猫白血病ウイルスは喧嘩などで感染リスクがあるため、基本的に外に出さないことが1番の予防方法です。どうしても外に出る猫の場合はワクチンもありますので、かかりつけの動物病院で相談してください。
また、猫がウイルスに負けないために、免疫力を高めておくことが重要となります。
4.加齢
猫が「がん」を患う理由として多いのが加齢です。基本的にがんは老齢期に発生しやすい病気です。近年では、猫の長寿化が進む一方で加齢によるがんを引き起こす猫が増加しています。
加齢による体力の低下は対策が難しいです。可能な限り早期発見できるように、普段から猫の健康をチェックし、定期的に動物病院での健康診断を受診することが対策として有効です。
まとめ
猫が「がん」を引き起こす要因は今回紹介したもの以外にも存在します。ホルモンバランスの乱れや化学薬品の摂取、慢性炎症の悪化や遺伝による発現も考えられます。
重要なのは日頃からの対策と早期発見です。特にシニア猫は若い猫よりも「がん」を患うリスクが高いため、飼い主さんによる健康管理が大切となります。この機会に猫の「がん」対策について、向き合ってみてはいかがでしょうか。