猫も遠慮することがあるの?
「猫が遠慮する」と言われても、マイペースな印象の強い猫からはちょっと考えにくいかもしれませんね。でも、まるで遠慮しているかのような行動を見せることもあります。猫も遠慮することがあるようです。
ただ、それは人間が相手のことを思って控えめにするという意味の「遠慮」とはやや異なります。猫の場合は相手のことを思ってというよりは、相手が自分より優位なので無駄な争いをしないで済むよう身を引くという感じです。
1.噛む時に手加減する
しつこく構われたり、いつまでも撫でられたりして嫌だなと思っても、猫は言葉で伝えることができません。イライラして、たとえ飼い主の手であっても噛んでしまうことがあります。
しかし、そんな時でも強く噛むことはせず、甘噛み程度のことが多いようです。強く噛まないように、遠慮しているのかもしれませんね。相手をケガさせないように、との気遣いからではなく、「このくらいの力加減でもやめてもらえる」ことをわかっているからのようですよ。
2.他の猫にごはんを譲る
猫を多頭飼いしている場合、時々他の猫にごはんを取られちてしまう猫もいますよね。横取りされた猫は、怒るでもなくそのまま遠慮してしまうことがあります。
遠慮するのは、争いをしたくないから。相手を怒らせたくないので身を引いてしまうのです。
遊んでいたおもちゃを、後から来た猫に譲るという遠慮しているような行動を見せることもあります。これも、後から来た猫の方が優位なので、自分の身を守るためにおもちゃを譲ってその場から離れようとしていると考えられます。
ただし、相手が子猫の場合、争いを避けるためではなく、相手が弱く自分にとって危険な存在ではないことを理解しているので譲ってあげていることがあります。この場合は、人間の「遠慮」に近い気持ちかもしれません。
3.飼い主の具合が悪い時はうるさくしない
体調不良で休んでいる時、猫がいつもより静かだと感じることはありませんか。気がつくと、少し離れてこちらを見ています。具合が悪いのがわかって、遠慮しているかのようです。心配してくれているのかな、と嬉しい気持ちになりますね。
猫は飼い主が具合が悪いのがわかってゆっくり休めるよう控えめにしてくれているというよりは、いつもと違う飼い主を見て不安になり、様子を伺っていると言った方が近いかもしれません。具合が悪いというところまでは理解していなくても、何かが違うと感じているのです。
まとめ
人間の「遠慮」とは多少意味合いが異なるものの、猫も相手に対して遠慮してしまうことがあります。猫が遠慮するような行動を見せるのは、自分の身を守るためでもあるのです。
同居猫に遠慮してばかりいる場合はストレスを抱えてしまうこともあります。あまり遠慮しなくても済むような工夫をしてあげて下さいね。