猫にとって『家族』は特別な存在
猫は縄張り意識の強い動物なので、猫同士でも一定の距離を保ってつき合うことで争いを避けています。一握りの相手にしか心を許さない猫が、最も信頼している相手といえばやはり家族でしょう。母猫に体をくっつけて甘えたり、兄弟猫とじゃれあって遊んだりしている時、猫は心から安心して幸せそうに見えるものです。
一緒に暮らし、ごはんの用意やトイレ掃除などのお世話をしている飼い主さんでさえ、絶対に母猫や兄弟猫と同じように心を許してもらえるとは限りません。共同生活を営む仲間としては認めてもらえても、家族だけが見られる無邪気で甘えん坊な姿は見せてはくれないというケースもあるのです。
愛猫に家族だと思われているかどうかを知りたい方は、愛猫の行動に注目してみてください。猫には家族だと思っている人にしかしない行動がいくつかあるので、普段の行動から飼い主さんへの愛情や信頼が家族に対するものと同等か否かを読み取ることができるでしょう。
猫が家族と思っている人にする行動
1.顔や体を舐める
飼い主さんの顔や体をペロペロと一生懸命に舐める時、猫は「大好きだよ♡」と愛情表現をしてくれています。親子や兄弟など仲の良い猫同士は、お互いを毛繕いすることでコミュニケーションをとっていますよね。同じことを飼い主さんにもしてくれているということなので、「家族だと思われている」「愛されている」と自信を持ってよいでしょう。
顔や髪の毛などを舐めてベロベロにされると若干戸惑ってしまうかもしれませんが、愛猫からの気持ちは嫌な顔をせずに受け取ってくださいね。そして、ぜひ飼い主さんも「ありがとう。大好きだよ!」とお礼と愛を伝えながら愛猫を撫でてあげましょう。
2.一緒に寝る
飼い主さんが布団に入ると、自ら布団に潜り込んできたり布団の上に乗ったりして、一緒に寝ようとする猫もいます。猫は安心できる場所を寝床に選ぶので、一緒に寝たがるということは飼い主さんのそばが最も安心できると思っているということ。
もしくは寝る時も甘えたいほど、飼い主さんを母猫のように慕っているということでしょう。どちらにせよ猫が一緒に寝ようとするのなら、飼い主さんに対して並々ならぬ愛情と信頼を感じている証拠です。
3.お腹や足を前足でふみふみする
猫は赤ちゃんの頃にミルクが出やすいよう母猫のおっぱいを前足でふみふみしていた名残りで、母猫と離れてからも毛布やクッションなどをふみふみする仕草を見せることがあります。物をふみふみするのはリラックスしようとしていたり、お気に入りのものに対する執着心の表われだったりするようです。
では前足でふみふみするのが、飼い主さんのお腹や足などの場合はどうなのでしょうか?飼い主さんの体をふみふみする場合、お世話をしてくれる飼い主さんを母猫のような存在だと感じて、子猫のような気持ちで甘えていると考えられます。
赤ちゃんのように飼い主さんに甘えたがっているという愛猫の気持ちがわかると、前足ふみふみがより可愛らしい仕草に思えますね♪
まとめ
猫も性格によって飼い主さんとの心地よい距離感は違うので、必ずしも愛猫に家族だと認識してもらわなくてはならないわけではありません。信頼関係が築けていてお互いが快適に共同生活を送れているのなら、猫と飼い主さんの関係は「友達」や「仲間」でも問題ないのです。
愛猫が飼い主さんに対して「自分が面倒を見てあげている存在」「鈍くさくて放っておけないヤツ」などと思っているパターンさえあるようですが、それはそれで素敵な関係なのではないでしょうか♪
とはいえ、やはり愛猫に家族として心を許してもらえるのは嬉しいですよね。もしも愛猫が家族だと思っている人にだけする行動をしてくれているのなら、その信頼に応えられるように愛猫にたっぷりの愛情を注ぎましょう!